
セルロースファイバー断熱材は本当に良い?プロがデメリットと注意点を徹底解説

投稿日:2025.02.19 最終更新日:2025.03.06

数ある断熱材の中の一つとして「セルロースファイバー」がありますが、初めて聞いた、または、聞いたことはあるけれど詳しくは知らない、という方もいるかもしれません。
新聞紙などをリサイクルして作られた、環境に優しい断熱材として知られていますが、実際のところはどうなのでしょうか?
セルロースファイバーには、メリットだけでなく、事前に知っておくべきデメリットも存在します。
- セルロースファイバーってどんな断熱材?
- 断熱性能は高いの?
- セルロースファイバーのメリット・デメリットは?
- 他の断熱材と比較してどうなの?
- 結局、ウチにはどの断熱材が良いの?
この記事では、セルロースファイバー断熱材のメリット・デメリットを、具体的な根拠とともに徹底解説します。
さらに、超高気密高断熱を実現しているエムズアソシエイツが標準採用する高性能グラスウールとの比較も交え、どの断熱材がご家庭にベストなのか考えてみましょう。
- 過去50棟平均実績値 UA値=0.335 実測C値=0.245
- 過去150棟平均実績値 UA値=0.339 実測C値=0.323
(全て実際の引き渡し物件での統計)
断熱材の比較をまだ読んでいない方は、こちらからどうぞ。

断熱材の種類と特徴を比較|住宅のプロが本気で選ぶ断熱材とは?
新築やリフォームを検討する際、断熱材選びは家の快適性や省エネ性能を大きく左右する重要なポイントです。 しかし、断熱材には様々な種類があり、それぞれにメリット・デメリットが謳われ、情報が溢れています。 「断熱材は、結局どれが本当に良いの?」 という疑問はよくいただく質問です。 そこでこの記事では、超高気密高断熱を実現しているエムズアソシエイツが、断熱材を選んだ経緯を踏まえて、断熱材の種類と特徴、メリット・デメリットも分かりやすくご紹介します。 さらに、エムズアソシエイツは、どんな点を重視し、どんな断熱材を選んだのか、その判断基準も詳しく解説します。 エムズアソシエイツ代表の松原が、Youtubeでも断熱材について解説しています! 断熱材選びの前に知っておきたい基礎知識 ここでは、最適な断熱材を選ぶための基礎知識として、まず、断熱材の働きとその重要性について解説します。 断熱材とは? 断熱材とは、熱の伝導を抑えることで、建物内外の温度差を保つ役割を果たす材料です。 熱は、温度の高い方から低い方へ移動する性質があります。 断熱材は、この熱の移動を妨げることで、室内の温度を一定に保ち、冷暖房効率を高める効果があります。 断熱性能は、「熱伝導率」という指標で表されます。 熱伝導率とは、物質の熱の伝わりやすさを示す値で、数値が小さいほど熱を伝えにくく、断熱性能が高いことを意味します。 例えば、熱伝導率が0.03W/(m・K)の断熱材は、0.05W/(m・K)の断熱材よりも断熱性能が高いと言えます。 断熱材の種類【主に3つに分類、近年よく使われる5つの断熱材】 断熱材は、その主原料によって大きく「繊維系」「発泡プラスチック系」「その他」の3種類に分類されます。 分類 特徴 代表的な断熱材 繊維系 空気を繊維の間に閉じ込め、安価で扱いやすい 防音性も高いが、湿気吸収に注意 グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー 発泡プラスチック系 軽量で断熱性能が高い 火災時に燃焼・有毒ガスリスクがある ウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム その他 環境負荷が少ない天然素材 価格が高めで施工にやや手間がかかる 羊毛、木質繊維 繊維系断熱材 繊維系断熱材には、グラスウールやロックウール、セルロースファイバーなどが含まれます。これらは非常に細い繊維の間に空気の層を形成し、熱の伝わりを抑えるしくみで断熱性能を発揮します。 コスト面:比較的安価なため、日本国内でも広く普及 防音性能:グラスウールはスタジオなどにも使用され、防音にも効果的 注意点:湿気を吸い込むと性能が落ちるため、施工時に適切な防湿対策が不可欠 発泡プラスチック系断熱材 発泡プラスチック系断熱材は、プラスチックを発泡させて作るため軽量で扱いやすく、高い断熱性能を備えています。代表的な例として、ウレタンフォームやポリスチレンフォームがあります。 軽量・断熱性能:高い断熱効果を持ち、リフォームなどでも扱いやすい 火災リスク:燃えやすい素材であるため、火災時には有毒ガスが発生する可能性 施工性:発泡スプレータイプのウレタンフォームなどは複雑な形状にも対応しやすい 天然素材系断熱材(その他) 羊毛や木質繊維などの天然素材を原料とする断熱材も存在します。環境への負荷が少なく、調湿性に優れるのが特徴です。 環境負荷:再生可能な自然素材を使うため、製造過程でのCO₂排出量が少ない 調湿効果:湿度が高い時には水分を吸収し、乾燥している時には放出する働き 価格・施工コスト:一般的に市場価格が高めで、熟練した施工者が必要になるケースが多い 断熱材は、その主原料によって大きく「繊維系」「発泡プラスチック系」「その他」の3種類に分類されます。 繊維系断熱材: 細かい繊維の間に空気を閉じ込めることで断熱効果を発揮するタイプです。 発泡プラスチック系断熱材: プラスチックを発泡させて作る断熱材で、細かい気泡の中に空気を閉じ込めることで高い断熱性能を発揮します。 その他: 羊毛や木質繊維など、天然素材を原料とする断熱材などがあります。 近年よく使われる5つの断熱材 近年、住宅用としてよく使われている断熱材は、主に以下の5つです。 吹付ウレタンフォーム: 現場でウレタンを吹き付けて発泡させるタイプの断熱材です。 セルロースファイバー: 新聞古紙などをリサイクルして作られた繊維系の断熱材です。 プラスチックパネル系: 硬質の発泡プラスチックを板状に成形した断熱材です。 袋入りグラスウール: ガラス繊維を袋に詰めたタイプの繊維系断熱材です。 高性能グラスウール: 従来のグラスウールよりも繊維が細く、密度が高い繊維系断熱材です。 種類別断熱材の性能・特徴比較一覧表 各断熱材の説明に入る前に、これらの断熱材を比較表を用いて表してみました。 ここでは、近年よく使われる5つの断熱材の性能・特徴を一覧表で比較します。 吹付ウレタンフォーム セルロースファイバー プラスチックパネル系 袋入りグラスウール 高性能グラスウール コスパ △ △ × ○ ○ 断熱性能 ◎ ○ ◎ △ ○ 耐久性 不明 ○ 不明 ◎ ◎ 可変性(リフォーム) × × ○ ○ ○ 透湿性 △ ◎ × ◎ ◎ 雨漏れ発見 × ○ × ○ ○ 防音・吸音性 ○ ◎ △ ○ ○ 燃焼・可燃 △ △ × ◎ ◎ 環境配慮 △ ◎ △ ○ ○ 地震時リスク × △ × △ ◎ 白蟻リスク × ◎ × ◎ ◎ ◎:非常に優れている ○:優れている △:やや劣る/注意点あり ×:劣る/リスクが高い 不明:情報不足・データ不足 ※ 上記は一般的な評価であり、製品によって性能は異なります。 【7種類比較】断熱材のメリット・デメリット それでは、上記の比較表で取り上げた、近年よく使用される断熱材とその他の断熱材(ロックウール、ポリエチレンフォーム)について、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。 各断熱材のより詳細な説明については、別記事で詳しく解説する予定です。 ①吹付ウレタンフォーム 吹付ウレタンフォームは、現場でウレタンを吹き付けて発泡させるタイプの断熱材です。 高い気密性と断熱性を持ち、専門業者による施工で品質が安定しやすい点がメリットです。 一方、火災時のリスクや、配線等の変更の難しさ、湿気を通しにくい点、耐久性への懸念などがデメリットとして挙げられます。 メリット 高い気密性 高い断熱性 施工の容易さ(専門業者による施工) デメリット 施工後の配線やコンセント、スイッチの変更不可 厚みの均一化が難しく、カット部分がゴミになる 湿気を通しにくい 火災時のリスク(燃焼性、有毒ガス) 耐久性への懸念 将来の劣化リスク ②セルロースファイバー セルロースファイバーは、新聞古紙などをリサイクルして作られた環境に優しい断熱材です。 断熱性に加え、調湿性や防音・吸音性にも優れています。 しかし、沈下の可能性や、配線変更の難しさ、高い気密性を確保しづらい点がデメリットです。 メリット 環境に優しい(リサイクル材) 防音・吸音性 防虫・防カビ性能に極めて優れている 高い断熱性 調湿性 デメリット 施工後の配線やコンセント、スイッチの変更不可 沈下ですき間ができる可能性 高気密化が難しい ③発砲プラスチックパネル系 プラスチックパネル系は、硬質の発泡プラスチックを板状に成形した断熱材で、非常に高い断熱性能を誇ります。軽量で加工しやすい点もメリットです。 ただし、火災時の燃えやすさや、湿気を通しにくい点、地震時の破損リスク、コストの高さが課題となります。 メリット 非常に高い断熱性 軽量で加工しやすい カットしやすく施工性がいい デメリット 火災時のリスク(燃焼性) 湿気を通しにくく、壁内結露リスクがある 地震時の破損リスク コスト高 ④袋入りグラスウール 袋入りグラスウールは、ガラス繊維を袋に詰めた、最も一般的な断熱材の一つです。コストパフォーマンスと耐火性に優れています。 しかし、湿気に弱く、施工精度によって性能が左右され、経年で沈下する可能性もあります。 メリット コストパフォーマンス 耐火性 施工性(ただし、反面リスクが多い) デメリット 湿気に弱い 施工精度に依存 経年で沈下の可能性 密度が低いので断熱性能が低い ⑤高性能グラスウール 高性能グラスウールは、従来のグラスウールより繊維が細く密度が高いため、高い断熱性と耐久性を持ちます。また、火災に強く、透湿性にも優れています。 ただし、施工には高い精度が求められ、水濡れ対策も必要です。 メリット 高い断熱性 高い耐久性 耐火性 透湿性 吸音性 復元性 環境配慮 デメリット 施工精度が求められる 水濡れ対策が必要 防湿気密シートの施工に手間とコストがかかる ⑥ロックウール ロックウールは、鉱物を主原料とする断熱材で、断熱性、耐火性、撥水性、耐久性に優れています。 また、防音・吸音性も高いのが特徴です。 ただし、グラスウールに比べると、コストが高く、やや重い点がデメリットです。 メリット 高い断熱性 高い耐火性 撥水性 耐久性 防音・吸音性 デメリット コスト高(グラスウール比) やや重い 柔軟性が低い(グラスウール比) ⑦ポリエチレンフォーム ポリエチレンフォームは、ポリエチレン樹脂を発泡させた断熱材で、高い断熱性と耐水性を持ちます。軽量で加工しやすいのも利点です。 一方、コストが高く、熱や紫外線に弱い点、火災時の安全性に課題がある点がデメリットです。 メリット 高い断熱性 耐水性・耐湿性 軽量で加工しやすい 高い耐久性 デメリット コスト高 耐熱性が低い 火災時のリスク 紫外線に弱い 白アリに弱い 目的別・重視する性能別で選ぶ ここからは、断熱性能、価格、防火性能、環境性能といった、特に重視されることが多い4つの視点から、それぞれおすすめの断熱材を紹介していきます。 ご自身の優先順位と照らし合わせながら、最適な断熱材を見つけるための参考にしてください。 最高の断熱性能を求めるなら:発泡プラスチック系がおすすめ 重視する性能: 断熱性能 おすすめ断熱材: 吹付ウレタンフォーム、プラスチックパネル系 特徴: 熱伝導率が低い、高い気密性を確保しやすい 注意点: 価格が高い、火災時の安全性、経年劣化 住宅の断熱性能を最も重視するなら、熱伝導率が低く、断熱性能に優れた「ウレタンフォーム」や「プラスチックパネル系」などの発泡プラスチック系断熱材がおすすめです。 これらの断熱材は、繊維系断熱材や無機系断熱材と比較して、同じ厚みでより高い断熱性能を発揮します。 特に、現場で吹き付けて施工する「吹付けウレタンフォーム」は、細かい隙間にも充填できるため、高い気密性を確保できます。 これにより、断熱材の性能を最大限に引き出し、冷暖房効率を高めることが可能です。 ただし、発泡プラスチック系断熱材は、他の断熱材に比べて価格が高い傾向にあります。 また、火災時の安全性や経年劣化による性能低下などの懸念点もあるため、これらの点を考慮して選ぶ必要があります。 費用・コスパで選ぶなら:グラスウールがおすすめ 重視する性能: コストパフォーマンス おすすめ断熱材: 袋入りグラスウール、高性能グラスウール 特徴: 安価、幅広い普及 注意点: 湿気に弱い、施工精度に左右される 初期費用を抑え、価格を重視するなら、「袋入りグラスウール」や「高性能グラスウール」などの繊維系断熱材がおすすめです。 これらの断熱材は、発泡プラスチック系断熱材に比べて安価であり、広く普及しています。 特に「袋入りグラスウール」は、他の断熱材と比べて価格が安く、コストパフォーマンスに優れています。 ただし、袋入りグラスウールは湿気に弱く、施工精度によって性能が左右されやすいため、注意が必要です。 より高い断熱性能と耐久性を求める場合は、「高性能グラスウール」も検討しましょう。 火災への強さで選ぶなら:不燃性の無機質系が安心 重視する性能: 防火性能 おすすめ断熱材: グラスウール、ロックウール 特徴: 不燃性、延焼リスクを低減 注意点: ロックウールは重く、施工性にやや劣る 火災時の安全性を考慮し、防火性能を重視する場合は、「グラスウール」や「ロックウール」などの無機質系断熱材がおすすめです。 これらの断熱材は、不燃性であり、火災時の延焼リスクを低減できます。 特に「ロックウール」は、主原料が岩石であるため、燃えにくく、熱に強いという特長があります。 また、水を弾く性質(撥水性)があるため、湿気による断熱性能の低下が少ないこともメリットです。 ただし、ロックウールはグラスウールと比較して重く、施工性にやや劣る点には注意が必要です。 地球環境への優しさで選ぶなら:環境性能で選ぶならセルロースファイバー 重視する性能: 環境性能 おすすめ断熱材: セルロースファイバー 特徴: リサイクル素材、環境負荷が小さい、調湿効果が高い 注意点: 価格が高い、施工できる業者が限られる 環境性能を重視する場合は、リサイクル素材を使用した「セルロースファイバー」がおすすめです。 これらの断熱材は、製造から廃棄までのライフサイクル全体における環境負荷が小さいことが特徴です。 「セルロースファイバー」は、新聞古紙などのリサイクル素材を原料としており、環境に優しい断熱材として注目されています。 また、木質繊維が湿気を吸収・放出するため、調湿効果が高く、結露を防ぎやすいこともメリットです。 ただし、他の断熱材に比べて価格が高く、専門業者が少ないため、施工できる業者が限られるというデメリットもあります。 エムズアソシエイツは高性能グラスウールを推奨 エムズアソシエイツでは、高性能グラスウールを推奨しています。 それは、ただ断熱性能が高いというだけでなく、日本の住環境に最適な、長持ちする家づくりのための、最もバランスの取れた選択であると考えるからです。 エムズアソシエイツの断熱材に対する考え方 私たちは、断熱材は単に断熱性能だけでなく、長期的な視点で住まいの安全、快適さ、そして環境への優しさにもつながる大切な要素だと考えています。 近年、施工が簡単、管理が楽、といった工務店側の都合を優先した商品も多く、本当に施主様のためになるのか、疑問に感じることも少なくありません。 私たちは、単なる断熱性能、あるいは目先のコストや効率だけでなく、住まう人の健康、安全性、快適性、そして環境への影響を、長期的な視点で考えることが重要であると考えています。 安易な施工は、シックハウス症候群のような健康被害を引き起こすリスクもあります。 エムズアソシエイツは、そうした家づくりの経験から、断熱性能は大前提として、以下の点を重視し、断熱材を選定しています。 最適な断熱材の選定基準 長く快適に住まうための性能: 断熱性能はもちろん、湿気対策や耐久性も考慮し、長く快適に住み続けられる家を実現すること。 将来の安心: リフォームなど、将来的な変更にも柔軟に対応できるよう、可変性も考慮すること。 安全性の確保: 火災や地震などの災害時にも、居住者の安全を確保できる断熱材であること 具体的には以下の点です。 断熱性能: 大前提。熱を伝えにくく、室内の温度を快適に保つこと 耐久性: 長期間にわたって性能を維持し、建物の寿命を延ばすこと 透湿性: 壁内の湿気を逃がし、結露・カビを防ぐこと 可変性: 将来のリフォームや間取り変更に柔軟に対応できること 安全性: 火災などの災害時に、居住者の安全を守ること 地震時のリスク: 地震の揺れによる断熱材の破損やズレを最小限に抑え、断熱欠損を防ぐこと 白蟻リスク: 白蟻被害のリスクを低減すること 高性能グラスウールを推奨する理由 上記の考えに基づき、私たちは高性能グラスウールを推奨しています。 その理由は、高性能グラスウールが、耐久性、透湿性、可変性、安全性、耐震性、そしてコスト面で、総合的に優れた性質を持っているからです。 特に、無機質のガラス繊維でできているため、経年劣化が少なく、湿気を通しやすい点は、日本の住宅に最適です。 また、火に強く、地震の揺れにも柔軟に対応できる点も、安心できるポイントです。 さらに、施工においては、配線と断熱材を分離するなど、性能を最大限に引き出す工夫を徹底しています。 「なぜ、高性能グラスウールが優れているのか?」「具体的にどのように施工するのか?」といった、より詳しい情報については、「グラスウール」 の記事で詳しくご説明する予定です。 ぜひそちらも併せてご覧ください。 断熱材の性能だけでなく工法も考慮しよう! 断熱材の性能を最大限に引き出すためには、「断熱工法」も重要です。どんなに高性能な断熱材を選んでも、施工が不適切であれば、十分な断熱効果は得られません。 断熱材の施工方法には、主に「充填断熱」「外張り断熱」「付加断熱」の3種類があります。 それぞれの施工方法にはメリット・デメリットがあり、住宅の構造や断熱材の種類によって最適な方法は異なります。 工法 メリット デメリット 充填断熱 比較的安価、多くの住宅で採用 隙間なく充填するのが難しく、施工精度によって性能が左右される 外張り断熱 断熱材が途切れず高断熱、壁体内結露対策に有効 充填断熱に比べてコストが高い 付加断熱 充填断熱と外張り断熱のメリットを併せ持つ、より高い断熱性能 コストが最も高い 充填断熱: 柱や梁の間に断熱材を充填する方法です。比較的安価で、多くの住宅で採用されています。ただし、隙間なく充填することが難しく、施工精度が低いと断熱性能が低下する可能性があります。 外張り断熱: 建物の外側を断熱材で覆う方法です。断熱材が途切れないため、高い断熱性能が期待できます。また、壁体内の結露対策としても有効です。ただし、充填断熱に比べてコストが高くなる傾向があります。 付加断熱: 充填断熱と外張り断熱を組み合わせた方法です。それぞれのメリットを活かし、より高い断熱性能を実現できます。ただし、コストは最も高くなります。 どの工法を選ぶかは、住宅の構造、予算、求める性能などを考慮して、総合的に判断する必要があります。 断熱材選びでよくある3つの質問に専門家が回答! ここでは、断熱材についてよくある質問とその回答をQ&A形式でご紹介します。 1. 断熱材の選び方全般に関するFAQ Q1: 新築とリフォームで選ぶ断熱材は違いますか? A1: エムズアソシエイツでは、新築では断熱材はグラスウールを使用しますが、リフォームでは気密施工のしやすいフェノールフォームの断熱材を使用します。(屋根断熱など、高性能グラスウールの厚みを確保するのが難しい場合にも使用します) フェノールフォームの断熱性能はグラウスールの倍ほどの断熱性能がありますので、厚みはグラスウールの半分で済みます。 Q2: 信頼できる断熱材メーカーはどこですか? A2:一概に「このメーカーがおすすめ」とは言えませんが、ここでは、代表的な断熱材メーカーと、その特徴をいくつかご紹介します。 マグ・イゾベール: グラスウールの大手メーカーです。幅広い製品ラインナップを持ち、高性能な製品も多数取り揃えています。 旭ファイバーグラス: グラスウールを中心に、ロックウールやセルロースファイバーなども製造しています。 ニチアス: ロックウールのトップメーカーです。耐火性や耐久性に優れた製品を多く扱っています。 JSP: ビーズ法ポリスチレンフォームの大手メーカーです。軽量で加工しやすい製品が特徴です。 アキレス: 押出法ポリスチレンフォームやウレタンフォームなどを製造しています。断熱性能の高い製品を多く扱っています。 日本アクア: 吹付け硬質ウレタンフォームの大手メーカーです。気密性や断熱性に優れた製品を提供しています。 ただし、断熱材選びで最も大切なのは、メーカー名ではなく、製品の性能や特徴です。各メーカーが提供する製品の性能や特徴をよく比較し、ご自身のニーズに最適な断熱材を選ぶことが大切です。 2. 断熱材の性能・耐久性に関するFAQ Q3: 結局、どの断熱材が一番断熱性能が高いのですか? A3: 一般的に発泡プラスチック系(ウレタンフォームなど)は熱伝導率が低く高性能ですが、グラスウールやロックウールでも厚みや施工が適切なら十分な性能を得られます。 Q4: 断熱材の寿命や経年劣化はどれくらい? A4: グラスウールやロックウールなど無機繊維系は長期間劣化しにくいとされていますが、湿気を含むと性能が落ちる場合があります。発泡系は経年収縮することもあるため、施工方法とメンテナンスが重要です。 3. 施工会社・業者選びに関するFAQ Q5: どんな業者に断熱工事を依頼すれば失敗しないですか? A5: 断熱材の種類ごとの専門知識を持ち、施工実績が豊富な会社を選ぶのがおすすめです。複数の業者から見積もりを取り、工事内容や費用を比較検討しましょう。また、工事後の保証やアフターサービスの有無も確認しておくと安心ですよ。 4. それでも悩んだときの対処に関するFAQ Q6: どの断熱材を選べばいいか決めきれない場合、どうしたらいいですか? A6: ご家族のライフスタイルや予算、お住まいの地域の気候などを踏まえ、複数の断熱材のメリット・デメリットを、私たちのような専門家と一緒に検討するのがおすすめです。 それぞれの家庭に合った、コストと性能のバランスが取れたプランをご提案します。 Q7: 結露が心配ですが、どの断熱材がいいでしょうか? A7: 発泡プラスチック系は水分を含みにくいというメリットがあります。 しかし、繊維系でも、きちんと防湿・気密施工を行えば、結露のリスクを最小限に抑えられますよ。 断熱材の種類だけでなく、施工品質が大きく影響することを覚えておいてくださいね。 まとめ:どの断熱材も一長一短あるが、総合力で高性能グラスウールがおすすめ! この記事では、断熱材の種類や特徴、メリット・デメリットを解説しました。 もう一度整理してみましょう。 吹付ウレタンフォーム: 気密性に優れるが、配線変更が難しく、湿気を通しにくい。火災時のリスクや耐久性への懸念がある。 セルロースファイバー: 環境に優しく、調湿性、防音性に優れるが、沈下の可能性があり、高気密化が難しい。配線変更も難しい。 プラスチックパネル系: 高い断熱性能を誇るが、燃焼時のリスク、湿気を通さない点、地震時の破損リスク、コスト面がデメリット。 袋入りグラスウール: コストを抑えられるが、湿気に弱く、施工精度が求められる。耐久性は高い。 高性能グラスウール: 高い断熱性能、耐久性、耐火性、透湿性を持つが、施工精度が求められ、水分対策が必要。 ロックウール: 断熱性、耐火性、撥水性、耐久性に優れるが、コストが高め。 ポリエチレンフォーム: 高い断熱性と耐水性を持つが、コスト、耐熱性、耐火性に課題がある。 私たちエムズアソシエイツでは、数ある断熱材の中から、高性能グラスウールを推奨しています。それは、日本の住環境に適した性能バランスと、長期的な安心感を兼ね備えているからです。 もし断熱材選びで分からないことがあれば、ぜひ一度、エムズアソシエイツにご相談ください!

松原 保嗣
プロフィール:
岐阜市拠点の株式会社エムズアソシエイツ代表取締役。20年以上、注文住宅の設計施工に携わり、高気密・高断熱住宅やパッシブデザインで安全・快適な住まいを提供。自社ブログや年間100回以上のセミナー登壇を通じ、延べ400名以上の施主の家づくりを支援し、業界啓発にも努める。
保有資格:
日本エネルギーパス診断士、省エネ建築診断士、気密測定技能者、地盤インスペクター、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具専門相談員
目次
セルロースファイバー断熱材とは?
セルロースファイバー断熱材は、リサイクル新聞紙や段ボールなどの再生紙をベースに作られるエコな断熱材です。
環境負荷を抑え、人体に有害な物質を含まないため、健康面や省エネ面でも注目されています。
製造方法
古新聞や段ボールを細かく裁断し、繊維状に加工した再生紙に、ホウ酸塩などを加えて難燃・防虫・防カビ効果を付けます。
こうしてできた繊維が絡み合い、細かな空気層を作り出すことで、しっかりと断熱します。
シンプルな工程でエネルギー消費も抑えられるのが魅力です。
施工方法
現場では、まず壁内部に透湿シートや不織布ネットを設置し、専用ブロワーで断熱材を一気に吹き込みます。
これにより、狭い場所や複雑な形状にもムラなく充填でき、断熱性と防音性がしっかり確保されます。
熟練の技術が求められますが、丁寧に施工すれば高い効果が得られます。
セルロースファイバー断熱材のメリット
それでは、セルロースファイバー断熱材のメリットを詳しく見ていきましょう。
- 高い断熱性能
- 自然な調湿性で結露・カビを防ぐ
- 優れた防音性で静かな空間に
- 環境に優しい
- 断熱材の中で唯一の防虫・防カビ性能
高い断熱性能
セルロースファイバーは、充填時に隙間なく壁内部に詰め込むことができるため、空気が通りにくくなります。
内部にたくさんの小さな気泡ができ、熱が逃げるのをしっかり防いでくれので、断熱性能が高いです。
具体的には、熱伝導率は約0.040W/(m・K)とされています。
なお、熱伝導率は数値が低いほど断熱性能が高いことを意味します。
以下の表は、セルロースファイバーを他の代表的な断熱材と比較したものです。
断熱材 | 熱伝導率 (W/m・K) |
---|---|
発泡ウレタンフォーム | 約0.024~0.028 |
高性能グラスウール | 約0.035~0.038 |
セルロースファイバー | 約0.040 |
ロックウール | 約0.040~0.045 |
袋入りグラスウール | 約0.045~0.050 |
出典:
主な特性 | 硬質ポリウレタンフォーム(ウレタンフォーム工業会)
断熱材の区分と熱伝導率(橿原市公式サイト)
また、熱をしっかりと蓄える力があり、夏は外の熱が室内に入るのをゆっくりにし、冬は室内の暖かさを長く保ちます。
自然な調湿性で結露・カビを防ぐ
セルロースファイバーは木質の特性を持っており、湿気を自然に吸収し、必要に応じて放出する働きがあります。
これにより、部屋の湿度が自然に調整され、結露やカビの発生を防ぐ効果が期待できます。
特に梅雨時や冬場、外気温と室内温度の差が大きい時期には、結露によるカビや腐食のリスクを大幅に軽減できるのは大きな利点です。
優れた防音性で静かな空間に
密に詰め込まれたセルロースファイバーは、繊維同士がしっかりと絡み合っており、音の伝わりを効果的に遮断します。
そのため、防音性・吸音性が高く、防音室や音楽室にもよく使われます。
環境に優しい
再生紙を利用しているため、資源の有効活用とCO2排出削減に貢献しています。化学物質を使わないため、室内空気も安全で、エコな住まいづくりにぴったりです。
断熱材の中で唯一の防虫・防カビ性能
セルロースファイバーは、ホウ酸塩で処理されているため、シロアリなどの害虫から断熱材自体を守る効果があります。
実験でも害虫が標的にならないことが確認されています。
さらに、セルロースファイバーは断熱材の中で唯一、素材自体に防虫性能を備えているとされており、この点は大きな強みです。
また、ホウ酸の防カビ作用と内部の微細な気泡構造が湿度を調整し、カビの発生を効果的に抑えます。
結果として、セルロースファイバーは断熱材としての防虫性能が非常に高く、白蟻対策も含めて、安心して使用できる素材と言えます。
- JIS A 9523 吹込み用繊維質断熱材に関する解説ページ
セルロースファイバー断熱材の各性能(防カビ性、吸放湿性など)が日本工業規格に基づいて評価されている点が説明されています。
参考:JIS A 9523 吹込み用繊維質断熱材(解説ページ) - TOXICOLOGICAL REVIEW OF BORON AND COMPOUNDS (EPA IRIS)
EPAが発行しているホウ酸およびその化合物の毒性評価レポートです。ホウ酸の安全性と長期間にわたる防虫効果について詳細な評価が示されています。
参考:EPA TOXICOLOGICAL REVIEW OF BORON AND COMPOUNDS - Summary Document from the Health Advisory for Boron (EPA)
ホウ酸の健康への影響や防虫効果がまとめられており、ホウ酸が長期間その効果を維持する理由が説明されています。
参考:Summary Document from the Health Advisory for Boron
セルロースファイバー断熱材のデメリット
当然ながら、いくつか注意すべき点もあります。セルロースファイバー断熱材のデメリットについて詳しく見ていきましょう。
- 施工後の配線変更の難しさ
- 経年で性能低下の可能性
- 高気密化が難しい
- 地震時のシート破損リスク
施工後の配線変更の難しさ
一度充填すると、壁内部の配線変更が困難です。
たとえば、後からコンセントの位置を変更したり、追加の配線を行う必要が出てきた場合、充填された断熱材を一度取り除いてから再施工する必要があります。
そのため、吹き付けウレタンと同様に、電気配線を先に済ませておく必要があります。
また、吹付ウレタンフォームと同じく、リフォーム時の電気配線の変更が難しいため、コンセントの位置の変更や照明器具の移設などの際にはいろいろな方策を考えなければならない点には注意が必要です。
経年で性能低下の可能性
年月が経つとセルロースファイバーが徐々に自重で圧縮・沈下、上部に隙間ができる事例も報告されています。
最近では、吹込み圧を上げて、沈下しないと言われていますが、物理的に考えると沈下することが全くないとは言い切れません。
断熱材に少しでも隙間ができると、そこから熱が出入りし、断熱効果が低下します。
高気密化が難しい
セルロースファイバー自体は、気密性に乏しい素材です。
セルロースファイバーの保持シートは気密シートではありませんので、気密性を高めることができません。
そのため、断熱材単体では住宅全体の気密性を高めることができず、気密シートの併用が必須となります。
しかし、多くの場合気密シートを別で施工することはまれであり、結果として家全体の気密性が中程度にとどまってしまいます。
地震時のシート破損リスク
セルロースファイバーは、シートの内部に細かい紙状のセルロースファイバーを吹き込んで充填されます。
もし地震などでこのシートが破損すると、内部の断熱材が外に飛び出してしまう恐れがあります。
シートが破損しても大丈夫な方法を考える必要性があります。
エムズアソシエイツは高性能グラスウールを推奨
エムズアソシエイツでは、各断熱材の特性を総合的に評価した結果、全体のバランスが優れている高性能グラスウールを採用しています。
たとえば、セルロースファイバー断熱材は環境面や調湿性能で優れているものの、施工後の改修の難しさや気密性の面で課題があることが分かっています。
一方、グラスウールは無機質で経年劣化がほとんどなく、火災時の安全性も高いなど、住まい全体の耐久性や安全性、さらには施工のしやすさにおいて優れています。
これらの理由から、エムズアソシエイツでは、長期的なメンテナンス性や改修の柔軟性、トータルでのコストパフォーマンスを考慮して、高性能グラスウール断熱材が最適であると判断しています。
分かりやすく、両断熱材の特徴を5段階評価で比較しました。
項目 | セルロースファイバー断熱材 | 高性能グラスウール断熱材 |
---|---|---|
断熱性能 | 〇(充填ムラがなければ十分な効果を発揮) | ◎(低熱伝導率で、さらに高い断熱性能を実現) |
気密性 | △(気密性は中程度) | ◎(気密シート施工でしっかりとした気密性を確保) |
調湿性能 | ◎(吸放湿性が高く、結露やカビの発生を防ぐ) | △(素材自体の調湿効果は乏しく、外部対策が必要) |
防音性能 | ◎(密充填によって十分な防音効果が得られる) | 〇(施工状況によって効果にばらつきがある) |
防火性能 | 〇(ホウ酸処理により難燃性を確保) | ◎(不燃性素材で、火災時の安全性が非常に高い) |
防虫・防カビ性能 | ◎(特別な処理で虫やカビのリスクをほぼ排除) |
◎(無機質ゆえ虫やカビの影響は少ないが、水分を含むと |
環境性能 | ◎(再生紙利用で、資源の有効活用と環境負荷低減に貢献) | 〇(製造過程でのエネルギー消費が多いため、環境面での評価はやや低い) |
耐久性 | 〇(適切な施工が行われれば長期間使用可能) | ◎(無機質で経年劣化がほぼなく、安定した性能が長持ちする) |
改修のしやすさ | ×(一度充填されると、改修作業が非常に困難) | ◎(部分的な交換や改修が比較的容易に行える) |
※評価記号は「◎:非常に優れている」「〇:標準的」「△:改善の余地あり」「×:大幅な課題あり」を示します。
高性能グラスウールを推奨する理由について、他断熱材との比較や、メリット・デメリットなど、ここではお伝えしきれない詳細情報は、以下の記事で徹底解説しています。

デメリット以上のメリット!高性能グラスウール断熱材をプロが推奨するワケ
今回は、これまで解説してきた数ある断熱材の中でも、超高気密高断熱を実現しているエムズアソシエイツが自信を持って推奨する「高性能グラスウール」について紹介します。 グラスウールの性能ってどうなの? グラスウールは気密性が高くないって本当? グラスウールはあまり使わない方がいい断熱材なの? こんな疑問をお持ちの方もいるかもしれません。 実は、グラスウールには、「袋入り」と「高性能」の2種類があり、それぞれ特徴が違うんですね。 そこでこの記事では、 高性能グラスウールのメリット・デメリット 袋入りグラスウールとの違い 他の断熱材との比較 などを通して、なぜ高性能グラスウールがおすすめなのか、その理由を詳しくお答えしていきます。 エムズアソシエイツの実績 過去50棟平均実績値 UA値=0.335 実測C値=0.245 過去150棟平均実績値 UA値=0.339 実測C値=0.323 (全て実際の引き渡し物件での統計) 断熱材の種類と比較についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ。 結論:断熱材選びは「高性能グラスウール」を推奨 結論からお話しすると、様々な断熱材がある中で、私たちが自信を持って推奨するのが「高性能グラスウール」です。 高性能グラスウールは、施工ノウハウと施工技術があれば、あらゆる面でバランスの取れた優れた断熱材です。 では、「なぜ高性能グラスウールが他の断熱材と比較してなぜ優れているのか?」 その理由を具体的なメリット・デメリット、そして施工時の注意点などを交えながら詳しく解説していきます! 断熱材「グラスウール」とは?2つの種類を解説 グラスウールとは、ガラスを高温で溶かし、細い繊維状にした断熱材です。 細かいガラス繊維が絡み合うことで、その間に多くの空気を含み、この空気層が熱の移動を抑え、断熱効果を発揮します。 グラスウールには、主に「袋入りグラスウール」と「高性能グラスウール」の2種類があります。 袋入りグラスウールとは 袋入りグラスウールは、その名の通り、グラスウールをポリエチレンフィルムの袋に詰めたものです。 袋に入っていることで、グラスウール自体に水分や湿気が侵入しにくくする役割があります。 また、袋の耳の部分をタッカー(大きなホチキスのようなもの)で固定できるため、施工がしやすいという側面もあります。 高性能グラスウールとは 高性能グラスウールは、通常のグラスウールよりもさらに細い繊維を使用し、繊維の密度を高めた断熱材です。 (16k・20k・32kという単位ですが、数値が高いほうがより密度が高いものになります。) そのため、袋入りグラスウールよりも断熱性能は高いです。 袋また、袋に入っていないため、壁の形状に合わせて柔軟に施工できるというメリットもあります。 袋入りグラスウールのメリット・デメリット 袋入りグラスウールは、一般的に広く使用されている断熱材であり、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、その両面を詳しく見ていきましょう。 袋入りグラスウールのメリット 袋入りグラスウールの主なメリットは以下の通りです。 長く使える耐久性 燃え広がりにくく、延焼を抑える 施工のしやすさ 高い吸音性 長く使える耐久性 グラスウールの主原料は無機物であるガラスです。 無機物は有機物に比べて、経年劣化しにくいという特性があります。 そのため、長期間にわたって安定した性能を維持しやすいというメリットがあります。 燃え広がりにくく、延焼を抑える グラスウールはガラス繊維からできており、不燃材料です。 火災が発生した場合でも、燃え広がりにくく、延焼を抑える効果が期待できます。 国土交通省の不燃材料としても認定されています。 施工のしやすさ 袋入りグラスウールは、防湿フィルム付きの袋を壁内に隙間なく埋め、タッカーで端を固定、気密テープで密閉するだけで施工できます。 ただし、コンセントや筋交い周りなど細部の処理に注意が必要です。 吸音性による静音効果 グラスウールは、スポンジのように小さな穴がたくさんあるため、音を吸収する性質があります。 この吸音性により、外部からの騒音や、室内での反響音をある程度軽減してくれます。 袋入りグラスウールのデメリット 一方、袋入りグラスウールには、以下のようなデメリットがあります。 湿気(水)に弱い 施工精度が性能に影響する 経年によって沈下することがある 施工時の手間 湿気に弱い 袋入りグラスウールは、湿気を吸いやすいという性質があります。 湿気を吸うと、断熱性能が下がるだけでなく、カビや結露の原因にもなります。 そのため、防湿層を設けるなど、湿気を防ぐための対策が不可欠です。 特に、袋をカットして施工した場合は、カットした部分から湿気が侵入するリスクがあるため、防湿テープ等で確実に処理する必要があります。 しかし、この処理は非常に手間がかかり、隙間なく完全に行うことはとても難しいと考えます。これについては後述します。 施工精度が性能に影響する 袋入りグラスウールは、施工時に袋を破ったり、壁や天井との間に隙間ができたりすると、本来の断熱性能を発揮できません。 断熱性能を最大限に引き出すためには、高い施工精度と施工知識が求められます。 経年によって沈下することがある 袋入りグラスウールは、長い間使っていると、重さで徐々に沈んでしまうことがあります。 特に、壁の上の方に隙間ができると、断熱効果が大きく下がってしまいます。 施工の手間がかかる 袋入りグラスウールは、窓の下やコンセント、スイッチボックスの部分など、建物の構造に合わせて様々な箇所で袋をカットし、長さや形を調整して施工する必要があります。 このカット作業自体も手間ですが、さらに重要なのは、カットした後の処理です。 当然ながら、カットした袋の断面は、湿気の侵入口となります。 そのため、防湿テープでカット部分を丁寧に塞ぐなど、徹底した防湿処理が必要不可欠になります。 しかしながら、ほとんどの場合、この袋をカットしたまま施工されているケースが多く見られます。 グラスウールの最大の敵は水分です。 ガラス繊維の間の細かな空気層が断熱効果を持たせているわけですから、この空気層に水分が含まれてしまうと断熱性能が著しく低下する危険性が出てきます。 ここが袋入りグラスウールの最大の注意点であり、難点です。 高性能グラスウールのメリット・デメリット 続いて、高性能グラスウールです。 袋入りグラスウールよりも優れた特性を持つ断熱材ですが、もちろんデメリットも存在するため確認しておきましょう。 高性能グラスウールのメリット 高性能グラスウールの主なメリットは以下の通りです。 優れた断熱性能とコストパフォーマンス 耐久性が圧倒的に高い 壁の形状に合わせた柔軟な施工ができる 燃え広がりにくく、延焼を抑える 優れた透湿性で万が一の壁内結露を防ぐ 高い吸音性 地震に強い復元力 優れた断熱性能 高性能グラスウールは、通常のグラスウールよりもさらに細い繊維を使用し、密度を高めています。 これにより、熱伝導率が低く、熱の移動をより効果的に抑えることができるので、断熱性能も高いです。 断熱材 熱伝導率 (W/m・K) 発泡ウレタンフォーム 約0.024~0.028 発泡プラスチックパネル系断熱材 (XPS, EPS) 約0.028~0.034 ※XPSの場合 高性能グラスウール 約0.034~0.038 セルロースファイバー 約0.040 ロックウール 約0.040~0.045 袋入りグラスウール 約0.045~0.050 出典: 主な特性 | 硬質ポリウレタンフォーム(ウレタンフォーム工業会) 断熱材の区分と熱伝導率(橿原市公式サイト) 耐久性が圧倒的に高い 先ほどのグラスウールと同じく、高性能グラスウールも、無機質素材であるガラスを原料としています。 そのため、経年劣化が少なく、非常に耐久性が高いです。 無機質材なので腐ったりせず、将来何十年経っても高い断熱性能を維持できます。 壁の形状に合わせた柔軟な施工ができる 高性能グラスウールは、袋に入っていないため、壁の形状に合わせて柔軟に施工できるというメリットがあります。 燃え広がりにくく、延焼を抑える 高性能グラスウールも、国土交通省認定された不燃材料で、万が一火事が起きても燃え広がりにくいです。 さらに、燃えた時に有毒なガスを出さないため、火事が起きた時の安全性を高めます。 優れた透湿性で万が一の結露を防ぐ 高性能グラスウールは、透湿性能が高いく、湿気を適切に通す性質があります。 それを熟知して壁の構造をきちんと考え結露計算を行えば、万が一壁内に湿気が侵入しても結露やカビの発生を抑制できます。 日本は非常に多湿な国なので、繊維系の断熱材の方が有利です。 また、岐阜エリアは夏型の逆転結露という現象が起こる可能性が高いエリアといわれていますので、逆転結露の対策にも有利となります。 高い吸音性による静音効果 高性能グラスウールは、袋入りグラスウールと同様に、音をよく吸収します。 外部からの騒音や室内での反響音を、効果的に吸収してくれます。 地震に強い復元力 高性能グラスウールは、弾力性があり、圧縮されても元の形状に戻りやすいという特性があります。 地震などによって建物が変形した場合でも、断熱材に隙間ができにくく、断熱性能が下がりにくいです。 上記の様に、一旦は変形してしまいますが、簡単に元通りの姿に戻ります。 ウレタン系やプラスチックパネル系のものだとこうはいかないですよね。 高性能グラスウールのデメリット 高性能グラスウールのデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。 施工精度が性能に影響する 水に弱い 防湿気密シートの施工の手間とコスト 施工精度が性能に影響する 最大のデメリットは、施工精度が高くないと、断熱性能を発揮できないことです。 そのため、断熱性能を最大限に引き出すためには、高い施工精度と施工知識が求められます。 グラスウールは繊維間の空気層で断熱するため、少しでも潰れると性能が低下します。隙間なく、かつ潰さずに充填することが重要です。 また、袋なしのため湿気対策は必須です。室内の湿気が侵入しないよう、防湿気密シートの丁寧な施工が求められます。 水に弱い 高性能グラスウールは、水に濡れると断熱性能が低下します。施工中に雨水などが侵入しないよう、十分な養生が必要です。 また、万が一水濡れが発生した場合は、速やかに乾燥させる必要があります。 防湿気密シート施工の手間とコスト 高性能グラスウールは、通常、袋に入っていない状態で施工されます。 そのため、湿気を含ませるようなことがないように、別で防湿気密シートを壁一面に施工する必要がありますが、これには手間と費用がかかります。 袋入りグラスウールよりも手間がかかります。 しかし、壁内結露を防ぎ、断熱性能を長期的に維持するためには、この防湿気密シートの施工が不可欠ですし、 カットした袋の部分を完全にテープ処理することを考えると、総合的に袋に入っていない高性能グラスウールの方が安心して採用できます。 なぜ断熱材は高性能グラスウールがおすすめなのか? さて、ここまで袋入りグラスウールと高性能グラスウールのメリットをお伝えしてきました。 この二つであれば、なんとなく高性能グラスウールの方がよさそうなのは、お気づきですよね? では、他にも様々な断熱材がある中で、なぜ高性能グラスウールがおすすめなのでしょうか? 断熱材の7つの選定基準 エムズアソシエイツでは、断熱材は、単に断熱性能だけでなく、安全性や環境への影響も長期間にわたって左右する重要な要素だと考えています。 近年、施工のしやすさなど、作り手側の都合を優先した断熱材も増えていますが、私たちは、住む人の健康、安全性、快適性を第一に考えています。 そうした考えから、以下の基準を考慮して断熱材を選んでいます。 断熱性能: 大前提。熱を伝えにくく、室内の温度を快適に保つこと 耐久性: 長く性能を保ち、家の寿命を延ばす 透湿性: 湿気を逃がし、結露・カビを防ぐ 可変性: 将来のリフォームや間取り変更に柔軟に対応できる 安全性: 火災などの災害時に、安全を守る 地震時のリスク: 地震の揺れに強く、断熱性能を維持する 白蟻リスク: 白蟻被害を防ぐ 高性能グラスウールを推奨する理由 高性能グラスウールは、まさにこれらの基準を満たす断熱材です。 以下はその他断熱材との比較表です。 吹付ウレタンフォーム セルロースファイバー プラスチックパネル系 袋入りグラスウール 高性能グラスウール 断熱性能 ◎ ○ ◎ △ ○ 耐久性 不明 ○ 不明 ◎ ◎ 透湿性 △ ◎ × ◎ ◎ 可変性(リフォーム) × × ○ ○ ○ 燃焼・可燃 △ △ × ◎ ◎ 地震時リスク × △ × △ ◎ 白蟻リスク × ◎ × ◎ ◎ ※評価記号は「◎:非常に優れている」「〇:標準的」「△:改善の余地あり」「×:大幅な課題あり」を示します。 高性能グラスウールの優れた総合力 高い断熱性能: 熱を伝えにくく、室内の温度を快適に保ち、冷暖房費を節約できます。 高い耐久性: 無機質ガラス繊維が主原料のため、経年劣化が少ないのが大きな特長です。 ウレタンやパネル系断熱材は数十年後の性能が不明確ですが、グラスウールは長期間にわたり性能を維持しやすい傾向にあります。 優れた透湿性: 繊維系断熱材であるため、壁体内の湿気を適度に透過。湿度の高い日本の気候でも、結露リスクを抑えられます。 高い可変性: 繊維マット状なので、配線や間取り変更に柔軟に対応しやすく、リフォーム時の手間が比較的少なくて済みます。 高い安全性: グラスウールは不燃材料に認定されており、火災時の燃焼リスクや有毒ガスの発生を抑えることができます。 優れた地震対策: 繊維素材が持つ柔軟性と復元力で、地震時の揺れにも比較的強いとされています。 木造軸組みの変形にもうまく追随し、大きなズレや破損を起こしにくい点がメリットです。 白蟻被害を防ぐ: 無機質素材なので、白蟻の食害を受ける心配がほぼありません。防蟻対策の面でも安心です。 その他の断熱材とのさらに詳しい比較は、こちらで解説しています! 性能を最大限に引き出す施工へのこだわり エムズアソシエイツでは、高性能グラスウールの性能を最大限に引き出すために、以下の点にこだわって施工しています。 気密シートの施工 断熱材と電気配線を分離する 気密シートの施工 高性能グラスウールは、それ自体に気密性はありません。そのため、気密シートを併用することで、高い気密性を確保しています。 断熱材と電気配線を分離する 配線と断熱材を分離することで、配線の熱による断熱材の劣化や火災のリスクを低減しています。 断熱材(高性能グラスウール)を施工後に、防湿気密シートを施工してから室内側で全ての配線を行います。 文献でも推奨!配線と断熱材を分離する理由 エムズアソシエイツが、断熱材と電気配線を分けているのは、以下の2つの理由からです。 配線の熱から断熱材を守るため 将来の変更や安全のため 配線の熱から断熱材を守るため 電気配線は、電気を通すと熱を持ちます。この熱が断熱材に直接伝わると、断熱材が劣化しやすくなったり、最悪の場合、火災の原因になったりする可能性があります。 特に、発泡ウレタンフォームという種類の断熱材は、熱に弱く、電線から出る熱によって性能が落ちてしまうことが、日本電線工業会の資料でも指摘されています。 出典:各種断熱材による電線・ケーブルへの影響及び対策(社団法人日本電線工業会) 将来の変更や安全のため リフォームでコンセントの位置を変えたり、配線を変更したりする際に、断熱材と配線が一緒になっていると、工事が大変になります。 断熱材と配線を分けておけば、断熱材を傷つけることなく、配線工事ができます。 つまり、エムズアソシエイツは、 「配線の熱によるトラブルを防ぐ」 「将来の工事をしやすくする」 この2つの目的のために、手間はかかりますが、断熱材と電気配線を分ける方法を選んでいるのです。 エムズアソシエイツは、工務店や建築会社側の都合ではなく、本当に施主様にとって良いと思える住まいを提供したいと考えています。 それは、目先の効率やコストだけでなく、長期的な視点で、安全で快適、そして環境にも優しい家を実現することだと信じているからです。 それが、私たちが高性能グラスウールを推奨する理由です。 まとめ:断熱材は、「見えないところまでこだわる」エムズアソシエイツにご相談を 今回は、高性能グラスウールについて、その特徴やメリット・デメリット、そして他の断熱材との比較を通して詳しく解説してきました。 高性能グラスウールは、下記の様な住まいに求められる様々な要素をもっともバランスよく備えた断熱材です。 長く快適に住まうための性能: 断熱性能はもちろん、湿気対策や耐久性も考慮し、長く快適に住み続けられる家を実現すること。 将来の安心: リフォームなど、将来的な変更にも柔軟に対応できるよう、可変性も考慮すること。 安全性の確保: 火災や地震などの災害時にも、居住者の安全を確保できる断熱材であること。 ただしその分、その性能を最大限に引き出すためには、高い技術力と知識、そして丁寧な施工が不可欠です。 超高気密高断熱を実現しているエムズアソシエイツでは、高性能グラスウールの特性を熟知した上で、長年の経験に基づいた独自の施工方法を確立しています。 住まいの断熱性能にこだわりたい方、断熱材に関する不安を抱えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ:セルロースファイバーで不安や疑問があれば、ご相談を!
ここまで、セルロースファイバー断熱材のメリット・デメリット、そして高性能グラスウールとの比較について解説してきました。
環境に優しく調湿性も高いセルロースファイバーですが、施工や耐久性の面で注意が必要なこともご理解いただけたかと思います。
一方、エムズアソシエイツが推奨する高性能グラスウールは、断熱性能はもちろん、耐久性、安全性、そして施工性においても優れた断熱材です。
もちろん、高性能グラスウールにもデメリットは存在しますが、長年の経験と実績に基づいた確かな施工技術で、その弱点をカバーし、高性能グラスウールの持つメリットを最大限に引き出します。
「高性能グラスウールについてもっと詳しく知りたい」「我が家の場合、どちらが良いか相談したい」と思われた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
下記の記事でも解説しているので、あわせてご覧くださいね。

断熱材の種類と特徴を比較|住宅のプロが本気で選ぶ断熱材とは?
新築やリフォームを検討する際、断熱材選びは家の快適性や省エネ性能を大きく左右する重要なポイントです。 しかし、断熱材には様々な種類があり、それぞれにメリット・デメリットが謳われ、情報が溢れています。 「断熱材は、結局どれが本当に良いの?」 という疑問はよくいただく質問です。 そこでこの記事では、超高気密高断熱を実現しているエムズアソシエイツが、断熱材を選んだ経緯を踏まえて、断熱材の種類と特徴、メリット・デメリットも分かりやすくご紹介します。 さらに、エムズアソシエイツは、どんな点を重視し、どんな断熱材を選んだのか、その判断基準も詳しく解説します。 エムズアソシエイツ代表の松原が、Youtubeでも断熱材について解説しています! 断熱材選びの前に知っておきたい基礎知識 ここでは、最適な断熱材を選ぶための基礎知識として、まず、断熱材の働きとその重要性について解説します。 断熱材とは? 断熱材とは、熱の伝導を抑えることで、建物内外の温度差を保つ役割を果たす材料です。 熱は、温度の高い方から低い方へ移動する性質があります。 断熱材は、この熱の移動を妨げることで、室内の温度を一定に保ち、冷暖房効率を高める効果があります。 断熱性能は、「熱伝導率」という指標で表されます。 熱伝導率とは、物質の熱の伝わりやすさを示す値で、数値が小さいほど熱を伝えにくく、断熱性能が高いことを意味します。 例えば、熱伝導率が0.03W/(m・K)の断熱材は、0.05W/(m・K)の断熱材よりも断熱性能が高いと言えます。 断熱材の種類【主に3つに分類、近年よく使われる5つの断熱材】 断熱材は、その主原料によって大きく「繊維系」「発泡プラスチック系」「その他」の3種類に分類されます。 分類 特徴 代表的な断熱材 繊維系 空気を繊維の間に閉じ込め、安価で扱いやすい 防音性も高いが、湿気吸収に注意 グラスウール、ロックウール、セルロースファイバー 発泡プラスチック系 軽量で断熱性能が高い 火災時に燃焼・有毒ガスリスクがある ウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム その他 環境負荷が少ない天然素材 価格が高めで施工にやや手間がかかる 羊毛、木質繊維 繊維系断熱材 繊維系断熱材には、グラスウールやロックウール、セルロースファイバーなどが含まれます。これらは非常に細い繊維の間に空気の層を形成し、熱の伝わりを抑えるしくみで断熱性能を発揮します。 コスト面:比較的安価なため、日本国内でも広く普及 防音性能:グラスウールはスタジオなどにも使用され、防音にも効果的 注意点:湿気を吸い込むと性能が落ちるため、施工時に適切な防湿対策が不可欠 発泡プラスチック系断熱材 発泡プラスチック系断熱材は、プラスチックを発泡させて作るため軽量で扱いやすく、高い断熱性能を備えています。代表的な例として、ウレタンフォームやポリスチレンフォームがあります。 軽量・断熱性能:高い断熱効果を持ち、リフォームなどでも扱いやすい 火災リスク:燃えやすい素材であるため、火災時には有毒ガスが発生する可能性 施工性:発泡スプレータイプのウレタンフォームなどは複雑な形状にも対応しやすい 天然素材系断熱材(その他) 羊毛や木質繊維などの天然素材を原料とする断熱材も存在します。環境への負荷が少なく、調湿性に優れるのが特徴です。 環境負荷:再生可能な自然素材を使うため、製造過程でのCO₂排出量が少ない 調湿効果:湿度が高い時には水分を吸収し、乾燥している時には放出する働き 価格・施工コスト:一般的に市場価格が高めで、熟練した施工者が必要になるケースが多い 断熱材は、その主原料によって大きく「繊維系」「発泡プラスチック系」「その他」の3種類に分類されます。 繊維系断熱材: 細かい繊維の間に空気を閉じ込めることで断熱効果を発揮するタイプです。 発泡プラスチック系断熱材: プラスチックを発泡させて作る断熱材で、細かい気泡の中に空気を閉じ込めることで高い断熱性能を発揮します。 その他: 羊毛や木質繊維など、天然素材を原料とする断熱材などがあります。 近年よく使われる5つの断熱材 近年、住宅用としてよく使われている断熱材は、主に以下の5つです。 吹付ウレタンフォーム: 現場でウレタンを吹き付けて発泡させるタイプの断熱材です。 セルロースファイバー: 新聞古紙などをリサイクルして作られた繊維系の断熱材です。 プラスチックパネル系: 硬質の発泡プラスチックを板状に成形した断熱材です。 袋入りグラスウール: ガラス繊維を袋に詰めたタイプの繊維系断熱材です。 高性能グラスウール: 従来のグラスウールよりも繊維が細く、密度が高い繊維系断熱材です。 種類別断熱材の性能・特徴比較一覧表 各断熱材の説明に入る前に、これらの断熱材を比較表を用いて表してみました。 ここでは、近年よく使われる5つの断熱材の性能・特徴を一覧表で比較します。 吹付ウレタンフォーム セルロースファイバー プラスチックパネル系 袋入りグラスウール 高性能グラスウール コスパ △ △ × ○ ○ 断熱性能 ◎ ○ ◎ △ ○ 耐久性 不明 ○ 不明 ◎ ◎ 可変性(リフォーム) × × ○ ○ ○ 透湿性 △ ◎ × ◎ ◎ 雨漏れ発見 × ○ × ○ ○ 防音・吸音性 ○ ◎ △ ○ ○ 燃焼・可燃 △ △ × ◎ ◎ 環境配慮 △ ◎ △ ○ ○ 地震時リスク × △ × △ ◎ 白蟻リスク × ◎ × ◎ ◎ ◎:非常に優れている ○:優れている △:やや劣る/注意点あり ×:劣る/リスクが高い 不明:情報不足・データ不足 ※ 上記は一般的な評価であり、製品によって性能は異なります。 【7種類比較】断熱材のメリット・デメリット それでは、上記の比較表で取り上げた、近年よく使用される断熱材とその他の断熱材(ロックウール、ポリエチレンフォーム)について、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。 各断熱材のより詳細な説明については、別記事で詳しく解説する予定です。 ①吹付ウレタンフォーム 吹付ウレタンフォームは、現場でウレタンを吹き付けて発泡させるタイプの断熱材です。 高い気密性と断熱性を持ち、専門業者による施工で品質が安定しやすい点がメリットです。 一方、火災時のリスクや、配線等の変更の難しさ、湿気を通しにくい点、耐久性への懸念などがデメリットとして挙げられます。 メリット 高い気密性 高い断熱性 施工の容易さ(専門業者による施工) デメリット 施工後の配線やコンセント、スイッチの変更不可 厚みの均一化が難しく、カット部分がゴミになる 湿気を通しにくい 火災時のリスク(燃焼性、有毒ガス) 耐久性への懸念 将来の劣化リスク ②セルロースファイバー セルロースファイバーは、新聞古紙などをリサイクルして作られた環境に優しい断熱材です。 断熱性に加え、調湿性や防音・吸音性にも優れています。 しかし、沈下の可能性や、配線変更の難しさ、高い気密性を確保しづらい点がデメリットです。 メリット 環境に優しい(リサイクル材) 防音・吸音性 防虫・防カビ性能に極めて優れている 高い断熱性 調湿性 デメリット 施工後の配線やコンセント、スイッチの変更不可 沈下ですき間ができる可能性 高気密化が難しい ③発砲プラスチックパネル系 プラスチックパネル系は、硬質の発泡プラスチックを板状に成形した断熱材で、非常に高い断熱性能を誇ります。軽量で加工しやすい点もメリットです。 ただし、火災時の燃えやすさや、湿気を通しにくい点、地震時の破損リスク、コストの高さが課題となります。 メリット 非常に高い断熱性 軽量で加工しやすい カットしやすく施工性がいい デメリット 火災時のリスク(燃焼性) 湿気を通しにくく、壁内結露リスクがある 地震時の破損リスク コスト高 ④袋入りグラスウール 袋入りグラスウールは、ガラス繊維を袋に詰めた、最も一般的な断熱材の一つです。コストパフォーマンスと耐火性に優れています。 しかし、湿気に弱く、施工精度によって性能が左右され、経年で沈下する可能性もあります。 メリット コストパフォーマンス 耐火性 施工性(ただし、反面リスクが多い) デメリット 湿気に弱い 施工精度に依存 経年で沈下の可能性 密度が低いので断熱性能が低い ⑤高性能グラスウール 高性能グラスウールは、従来のグラスウールより繊維が細く密度が高いため、高い断熱性と耐久性を持ちます。また、火災に強く、透湿性にも優れています。 ただし、施工には高い精度が求められ、水濡れ対策も必要です。 メリット 高い断熱性 高い耐久性 耐火性 透湿性 吸音性 復元性 環境配慮 デメリット 施工精度が求められる 水濡れ対策が必要 防湿気密シートの施工に手間とコストがかかる ⑥ロックウール ロックウールは、鉱物を主原料とする断熱材で、断熱性、耐火性、撥水性、耐久性に優れています。 また、防音・吸音性も高いのが特徴です。 ただし、グラスウールに比べると、コストが高く、やや重い点がデメリットです。 メリット 高い断熱性 高い耐火性 撥水性 耐久性 防音・吸音性 デメリット コスト高(グラスウール比) やや重い 柔軟性が低い(グラスウール比) ⑦ポリエチレンフォーム ポリエチレンフォームは、ポリエチレン樹脂を発泡させた断熱材で、高い断熱性と耐水性を持ちます。軽量で加工しやすいのも利点です。 一方、コストが高く、熱や紫外線に弱い点、火災時の安全性に課題がある点がデメリットです。 メリット 高い断熱性 耐水性・耐湿性 軽量で加工しやすい 高い耐久性 デメリット コスト高 耐熱性が低い 火災時のリスク 紫外線に弱い 白アリに弱い 目的別・重視する性能別で選ぶ ここからは、断熱性能、価格、防火性能、環境性能といった、特に重視されることが多い4つの視点から、それぞれおすすめの断熱材を紹介していきます。 ご自身の優先順位と照らし合わせながら、最適な断熱材を見つけるための参考にしてください。 最高の断熱性能を求めるなら:発泡プラスチック系がおすすめ 重視する性能: 断熱性能 おすすめ断熱材: 吹付ウレタンフォーム、プラスチックパネル系 特徴: 熱伝導率が低い、高い気密性を確保しやすい 注意点: 価格が高い、火災時の安全性、経年劣化 住宅の断熱性能を最も重視するなら、熱伝導率が低く、断熱性能に優れた「ウレタンフォーム」や「プラスチックパネル系」などの発泡プラスチック系断熱材がおすすめです。 これらの断熱材は、繊維系断熱材や無機系断熱材と比較して、同じ厚みでより高い断熱性能を発揮します。 特に、現場で吹き付けて施工する「吹付けウレタンフォーム」は、細かい隙間にも充填できるため、高い気密性を確保できます。 これにより、断熱材の性能を最大限に引き出し、冷暖房効率を高めることが可能です。 ただし、発泡プラスチック系断熱材は、他の断熱材に比べて価格が高い傾向にあります。 また、火災時の安全性や経年劣化による性能低下などの懸念点もあるため、これらの点を考慮して選ぶ必要があります。 費用・コスパで選ぶなら:グラスウールがおすすめ 重視する性能: コストパフォーマンス おすすめ断熱材: 袋入りグラスウール、高性能グラスウール 特徴: 安価、幅広い普及 注意点: 湿気に弱い、施工精度に左右される 初期費用を抑え、価格を重視するなら、「袋入りグラスウール」や「高性能グラスウール」などの繊維系断熱材がおすすめです。 これらの断熱材は、発泡プラスチック系断熱材に比べて安価であり、広く普及しています。 特に「袋入りグラスウール」は、他の断熱材と比べて価格が安く、コストパフォーマンスに優れています。 ただし、袋入りグラスウールは湿気に弱く、施工精度によって性能が左右されやすいため、注意が必要です。 より高い断熱性能と耐久性を求める場合は、「高性能グラスウール」も検討しましょう。 火災への強さで選ぶなら:不燃性の無機質系が安心 重視する性能: 防火性能 おすすめ断熱材: グラスウール、ロックウール 特徴: 不燃性、延焼リスクを低減 注意点: ロックウールは重く、施工性にやや劣る 火災時の安全性を考慮し、防火性能を重視する場合は、「グラスウール」や「ロックウール」などの無機質系断熱材がおすすめです。 これらの断熱材は、不燃性であり、火災時の延焼リスクを低減できます。 特に「ロックウール」は、主原料が岩石であるため、燃えにくく、熱に強いという特長があります。 また、水を弾く性質(撥水性)があるため、湿気による断熱性能の低下が少ないこともメリットです。 ただし、ロックウールはグラスウールと比較して重く、施工性にやや劣る点には注意が必要です。 地球環境への優しさで選ぶなら:環境性能で選ぶならセルロースファイバー 重視する性能: 環境性能 おすすめ断熱材: セルロースファイバー 特徴: リサイクル素材、環境負荷が小さい、調湿効果が高い 注意点: 価格が高い、施工できる業者が限られる 環境性能を重視する場合は、リサイクル素材を使用した「セルロースファイバー」がおすすめです。 これらの断熱材は、製造から廃棄までのライフサイクル全体における環境負荷が小さいことが特徴です。 「セルロースファイバー」は、新聞古紙などのリサイクル素材を原料としており、環境に優しい断熱材として注目されています。 また、木質繊維が湿気を吸収・放出するため、調湿効果が高く、結露を防ぎやすいこともメリットです。 ただし、他の断熱材に比べて価格が高く、専門業者が少ないため、施工できる業者が限られるというデメリットもあります。 エムズアソシエイツは高性能グラスウールを推奨 エムズアソシエイツでは、高性能グラスウールを推奨しています。 それは、ただ断熱性能が高いというだけでなく、日本の住環境に最適な、長持ちする家づくりのための、最もバランスの取れた選択であると考えるからです。 エムズアソシエイツの断熱材に対する考え方 私たちは、断熱材は単に断熱性能だけでなく、長期的な視点で住まいの安全、快適さ、そして環境への優しさにもつながる大切な要素だと考えています。 近年、施工が簡単、管理が楽、といった工務店側の都合を優先した商品も多く、本当に施主様のためになるのか、疑問に感じることも少なくありません。 私たちは、単なる断熱性能、あるいは目先のコストや効率だけでなく、住まう人の健康、安全性、快適性、そして環境への影響を、長期的な視点で考えることが重要であると考えています。 安易な施工は、シックハウス症候群のような健康被害を引き起こすリスクもあります。 エムズアソシエイツは、そうした家づくりの経験から、断熱性能は大前提として、以下の点を重視し、断熱材を選定しています。 最適な断熱材の選定基準 長く快適に住まうための性能: 断熱性能はもちろん、湿気対策や耐久性も考慮し、長く快適に住み続けられる家を実現すること。 将来の安心: リフォームなど、将来的な変更にも柔軟に対応できるよう、可変性も考慮すること。 安全性の確保: 火災や地震などの災害時にも、居住者の安全を確保できる断熱材であること 具体的には以下の点です。 断熱性能: 大前提。熱を伝えにくく、室内の温度を快適に保つこと 耐久性: 長期間にわたって性能を維持し、建物の寿命を延ばすこと 透湿性: 壁内の湿気を逃がし、結露・カビを防ぐこと 可変性: 将来のリフォームや間取り変更に柔軟に対応できること 安全性: 火災などの災害時に、居住者の安全を守ること 地震時のリスク: 地震の揺れによる断熱材の破損やズレを最小限に抑え、断熱欠損を防ぐこと 白蟻リスク: 白蟻被害のリスクを低減すること 高性能グラスウールを推奨する理由 上記の考えに基づき、私たちは高性能グラスウールを推奨しています。 その理由は、高性能グラスウールが、耐久性、透湿性、可変性、安全性、耐震性、そしてコスト面で、総合的に優れた性質を持っているからです。 特に、無機質のガラス繊維でできているため、経年劣化が少なく、湿気を通しやすい点は、日本の住宅に最適です。 また、火に強く、地震の揺れにも柔軟に対応できる点も、安心できるポイントです。 さらに、施工においては、配線と断熱材を分離するなど、性能を最大限に引き出す工夫を徹底しています。 「なぜ、高性能グラスウールが優れているのか?」「具体的にどのように施工するのか?」といった、より詳しい情報については、「グラスウール」 の記事で詳しくご説明する予定です。 ぜひそちらも併せてご覧ください。 断熱材の性能だけでなく工法も考慮しよう! 断熱材の性能を最大限に引き出すためには、「断熱工法」も重要です。どんなに高性能な断熱材を選んでも、施工が不適切であれば、十分な断熱効果は得られません。 断熱材の施工方法には、主に「充填断熱」「外張り断熱」「付加断熱」の3種類があります。 それぞれの施工方法にはメリット・デメリットがあり、住宅の構造や断熱材の種類によって最適な方法は異なります。 工法 メリット デメリット 充填断熱 比較的安価、多くの住宅で採用 隙間なく充填するのが難しく、施工精度によって性能が左右される 外張り断熱 断熱材が途切れず高断熱、壁体内結露対策に有効 充填断熱に比べてコストが高い 付加断熱 充填断熱と外張り断熱のメリットを併せ持つ、より高い断熱性能 コストが最も高い 充填断熱: 柱や梁の間に断熱材を充填する方法です。比較的安価で、多くの住宅で採用されています。ただし、隙間なく充填することが難しく、施工精度が低いと断熱性能が低下する可能性があります。 外張り断熱: 建物の外側を断熱材で覆う方法です。断熱材が途切れないため、高い断熱性能が期待できます。また、壁体内の結露対策としても有効です。ただし、充填断熱に比べてコストが高くなる傾向があります。 付加断熱: 充填断熱と外張り断熱を組み合わせた方法です。それぞれのメリットを活かし、より高い断熱性能を実現できます。ただし、コストは最も高くなります。 どの工法を選ぶかは、住宅の構造、予算、求める性能などを考慮して、総合的に判断する必要があります。 断熱材選びでよくある3つの質問に専門家が回答! ここでは、断熱材についてよくある質問とその回答をQ&A形式でご紹介します。 1. 断熱材の選び方全般に関するFAQ Q1: 新築とリフォームで選ぶ断熱材は違いますか? A1: エムズアソシエイツでは、新築では断熱材はグラスウールを使用しますが、リフォームでは気密施工のしやすいフェノールフォームの断熱材を使用します。(屋根断熱など、高性能グラスウールの厚みを確保するのが難しい場合にも使用します) フェノールフォームの断熱性能はグラウスールの倍ほどの断熱性能がありますので、厚みはグラスウールの半分で済みます。 Q2: 信頼できる断熱材メーカーはどこですか? A2:一概に「このメーカーがおすすめ」とは言えませんが、ここでは、代表的な断熱材メーカーと、その特徴をいくつかご紹介します。 マグ・イゾベール: グラスウールの大手メーカーです。幅広い製品ラインナップを持ち、高性能な製品も多数取り揃えています。 旭ファイバーグラス: グラスウールを中心に、ロックウールやセルロースファイバーなども製造しています。 ニチアス: ロックウールのトップメーカーです。耐火性や耐久性に優れた製品を多く扱っています。 JSP: ビーズ法ポリスチレンフォームの大手メーカーです。軽量で加工しやすい製品が特徴です。 アキレス: 押出法ポリスチレンフォームやウレタンフォームなどを製造しています。断熱性能の高い製品を多く扱っています。 日本アクア: 吹付け硬質ウレタンフォームの大手メーカーです。気密性や断熱性に優れた製品を提供しています。 ただし、断熱材選びで最も大切なのは、メーカー名ではなく、製品の性能や特徴です。各メーカーが提供する製品の性能や特徴をよく比較し、ご自身のニーズに最適な断熱材を選ぶことが大切です。 2. 断熱材の性能・耐久性に関するFAQ Q3: 結局、どの断熱材が一番断熱性能が高いのですか? A3: 一般的に発泡プラスチック系(ウレタンフォームなど)は熱伝導率が低く高性能ですが、グラスウールやロックウールでも厚みや施工が適切なら十分な性能を得られます。 Q4: 断熱材の寿命や経年劣化はどれくらい? A4: グラスウールやロックウールなど無機繊維系は長期間劣化しにくいとされていますが、湿気を含むと性能が落ちる場合があります。発泡系は経年収縮することもあるため、施工方法とメンテナンスが重要です。 3. 施工会社・業者選びに関するFAQ Q5: どんな業者に断熱工事を依頼すれば失敗しないですか? A5: 断熱材の種類ごとの専門知識を持ち、施工実績が豊富な会社を選ぶのがおすすめです。複数の業者から見積もりを取り、工事内容や費用を比較検討しましょう。また、工事後の保証やアフターサービスの有無も確認しておくと安心ですよ。 4. それでも悩んだときの対処に関するFAQ Q6: どの断熱材を選べばいいか決めきれない場合、どうしたらいいですか? A6: ご家族のライフスタイルや予算、お住まいの地域の気候などを踏まえ、複数の断熱材のメリット・デメリットを、私たちのような専門家と一緒に検討するのがおすすめです。 それぞれの家庭に合った、コストと性能のバランスが取れたプランをご提案します。 Q7: 結露が心配ですが、どの断熱材がいいでしょうか? A7: 発泡プラスチック系は水分を含みにくいというメリットがあります。 しかし、繊維系でも、きちんと防湿・気密施工を行えば、結露のリスクを最小限に抑えられますよ。 断熱材の種類だけでなく、施工品質が大きく影響することを覚えておいてくださいね。 まとめ:どの断熱材も一長一短あるが、総合力で高性能グラスウールがおすすめ! この記事では、断熱材の種類や特徴、メリット・デメリットを解説しました。 もう一度整理してみましょう。 吹付ウレタンフォーム: 気密性に優れるが、配線変更が難しく、湿気を通しにくい。火災時のリスクや耐久性への懸念がある。 セルロースファイバー: 環境に優しく、調湿性、防音性に優れるが、沈下の可能性があり、高気密化が難しい。配線変更も難しい。 プラスチックパネル系: 高い断熱性能を誇るが、燃焼時のリスク、湿気を通さない点、地震時の破損リスク、コスト面がデメリット。 袋入りグラスウール: コストを抑えられるが、湿気に弱く、施工精度が求められる。耐久性は高い。 高性能グラスウール: 高い断熱性能、耐久性、耐火性、透湿性を持つが、施工精度が求められ、水分対策が必要。 ロックウール: 断熱性、耐火性、撥水性、耐久性に優れるが、コストが高め。 ポリエチレンフォーム: 高い断熱性と耐水性を持つが、コスト、耐熱性、耐火性に課題がある。 私たちエムズアソシエイツでは、数ある断熱材の中から、高性能グラスウールを推奨しています。それは、日本の住環境に適した性能バランスと、長期的な安心感を兼ね備えているからです。 もし断熱材選びで分からないことがあれば、ぜひ一度、エムズアソシエイツにご相談ください!
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