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リノベーションと建て替えの比較、見積書を公開!同じ家の総額差は1,000万円
築年数が経過したご自宅で、「リノベーションで住み継ぐか、思い切って建て替えるか」とお悩みではありませんか?
コストを抑えたい一方で、住み心地や耐震性の安心感も妥協したくないポイントです。
しかし、結局、自分たちの家はどうなのかが分からず、どうしていいかわからない…。
実は、まったく同じ家で両方のプランを見積もってみると、総額で約1,000万円もの費用差が出ることがあります。
さらに言えば、どちらが得かは、一般的な相場を見ていても決着がつきません。
本当に必要なのは、自分たちの家をベースに新築案とリノベ案を同じ条件で並べ、総額の差と手に入るものを具体的に確かめることです。
この記事では、エムズアソシエイツが同じ一軒の家で両案を設計・見積もりした実例をもとに、総額の差と暮らしの変化をお伝えします。
- 建て替えがそもそも可能な土地・建物か
- 同じ家で見積もったリノベと建て替えの総額差
- 約1,000万円の差額で変わるもの・変わらないもの
- 自分の家で二案を比較するために必要なもの
松原 保嗣
岐阜市拠点の株式会社エムズアソシエイツ代表取締役。20年以上、注文住宅の設計施工に携わり、高気密・高断熱住宅やパッシブデザインを取り入れた設計を通して、圧倒的な快適住空間を提供。自社ブログや年間100回以上のセミナー登壇を通じ、延べ500名以上の施主の家づくりを支援し、施主啓発にも努める。 保有資格: 日本エネルギーパス診断士、省エネ建築診断士、気密測定技能者、地盤インスペクター、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具専門相談員
リノベーションと比較する前に要確認!そもそも建て替えできる条件とは?

「うちは古いから、いっそ建て替えたほうが早いかもしれない」と思われるかもしれません。
しかし、比べる前にまず確かめておきたいことがあります。
なぜ一番初めに確認するのかというと、今の土地や建物の状態によっては、建て替えという選択肢自体が取れない場合があるからです。
接道条件や法規制など、建て替えが難しくなる3つのケース
具体的には、法律や構造上の理由から、次のようなケースが考えられます。
新しく建てられない「再建築不可の土地」
たとえば、家の前の道路が狭かったり、道路に接している幅が足りなかったりする土地です。
昔は家を建てられた土地でも、今の法律の条件を満たしていないと、一度家を壊してしまうと二度と新しい家を建てることができません。
この場合は建て替えという選択肢がなくなるため、今ある建物の骨組みを残して、リノベーションで進めることになります。
今より家が小さくなる?「建ぺい率・容積率の制限」
もうひとつ法律の面でよくあるのが、家を建てた当時と現在で法規制が変わっているケースです。
「昔はこの大きさで建てられたから、建て替えても同じ広さになるだろう」と思っていても、今のルールに当てはめると、ひと回り小さな家しか建てられないことがあります。
今の広さをそのまま活かしたいのであれば、建て替えではなくリノベーションを選ぶほうが自然です。
リノベーションが難しい「建物の深刻なダメージ」
法律上は建て替えができても、建物の状態によってはリノベーションをおすすめできないこともあります。
たとえば、シロアリ被害が土台の広範囲に及んでいたり、基礎が激しくひび割れていたりする場合です。
ここまでダメージが進行していると、傷んだ部分を無理に補修してリノベーションするよりも、一度すべて解体して基礎から新しく建て替えるほうが、構造的にも無理がありません。
建て替えができるかは、土地と建物のプロに相談を
こうした法的な条件は、建物の設計だけでなく、土地の権利や法規に詳しい窓口で確認しなくてはいけません。
なお、エムズアソシエイツは宅地建物取引業の免許を持ち、不動産仲介も行っているため、建物と土地の両面から建て替えできるかどうかを診断できます。
図面や土地の資料をお持ちいただければ、条件をクリアしているかお調べします。
同じ家で見積もり比較!リノベーションと建て替えの総額差は?
建て替えができると分かれば、やはり気になるのは費用の差です。
一般的な相場は「リノベ費用は建て替えの5〜8割」
一般的に、リノベーションの費用は建て替えの5〜8割程度に収まることが多いと言われています。
基礎からすべて解体してゼロから建てるわけではないので、解体費や構造材の費用を抑えられるからです。
ただし、これはあくまで全体の傾向としての目安に過ぎません。
建物の傷み具合や、間取りや断熱までどこまで手を入れるかによって、実際の金額は大きく変動します。
実際の見積もり実例を公開!総額差は約1,000万円
相場の数字だけではイメージしにくいため、実際に同じ一軒の家で両案を同じ土台で見積もった実例を見てみましょう。
リノベーションでの計画
下の図は既存建物から、耐震性能を考えて間取り変更の計画図です。
赤部分が変更箇所です。

建て替え(新築)での計画
下の図は建て替え(新築)の場合の平面計画図です。

| 提案内容 | 見積もり総額 | 備考 |
|---|---|---|
| リノベ案(外壁・屋根を既存のまま残す場合) | 約2,500万円 | 内部の間取り変更・断熱・耐震補強などを実施 |
| リノベ案(外壁・屋根・外観もやり替える場合) | 約2,800万円 | 上記に外回り一新の費用(約300万円)をプラス |
| 建て替え案(太陽光発電・外構を含む建物総額) | 約3,567万円 | 太陽光発電(約150万円)や外構工事を含む |
| 建て替え案(解体費用を加算した総合計) | 約3,800万円 | 既存建物の解体費用(約250万円)を別途加算 |
| 総額の差額 | 約1,000万円 | リノベ(約2,800万円)と建て替え(約3,800万円)の差 |
リノベーションの場合の見積もり
外壁や屋根は既存のままの場合で、約2500万円
外壁や屋根も外観もやり替えるとプラス300万 合計で約2800万円となります。



建て替え(新築)の場合の見積もり
建て替え(新築)の場合では、太陽光発電(約150万)・外構を含んだ総金額で、3、567万円
これに解体費用が250万程度(下の見積もり書には含まれておりません)
総合計で約3,800万かかることになります。



建て替え案の解体費用(約250万円)は本体の見積書に含まれていなかったため、別途加算しています。
外観までやり替えるフルリノベーション(約2,800万円)と比べると、総額差は約1,000万円となりました。
この金額はあくまで見積書に記載された工事範囲での差であり、建物の状態によっても変わるため、そのままご自宅の数字になるわけではありません。
金額だけでなく、図面とセットで見比べるのがポイント
約1,000万円の差額を見て、「そんなに違うのか」と思うか、「その差で新築になるなら安い」と思うかは人それぞれです。
この差額が高いか安いかは、金額の数字だけでは決まりません。
リノベーションの計画図を見ると、柱や梁などの構造を活かすため、家全体の大枠の形は変えられません。
耐震性をしっかり確保するために、どうしても残さなければならない壁も出てきます。
一方で建て替えの計画図なら、柱の位置や建物の配置、駐車場の場所まで、すべてゼロから決められます。
リノベーションと建て替えの差額で、実際の暮らしはどう変わるか?

「約1,000万円の差額を払うと、毎日の生活はどう変わるのだろう」と想像してみてください。
安い方のリノベーションでも変わらないものと、プラス約1,000万円出して建て替えるからこそ手に入るものがあります。
断熱性と快適さは、リノベーションでも十分高められる
結論から言うと、断熱性と住み心地の快適さは、リノベーションでも建て替えとさほど変わらないレベルまで高められます。
ただしこれには、断熱と気密の工事をしっかり施工すれば、という条件がつきます。
そこを丁寧にやれば、「暖かい家で暮らしたいから建て替えしかない」というお悩みは十分にクリアできます。
目指すべき断熱の目安や費用対効果については、以下のコラムをご覧ください。
断熱リノベーションでどこまで変わる?目指すべき目安と費用対効果の考え方を解説
冬になると、リビングから廊下に出た瞬間に「寒い」と感じる。 窓ガラスは結露でびっしょり濡れ、サッシ周りにはカビ。 暖房は朝から晩までつけっぱなしで、光熱費は月々2万円を超えることも。 こうした住まいの不快さは、建物の断熱性能が不十分なことに原因があります。 昭和〜平成初期に建てられた住宅の多
間取りや配置をゼロから自由に計画できるのは「建て替え」
プラス約1,000万円を払って建て替えを選ぶ大きな理由は、間取りと敷地配置の自由度にあります。
リノベーションでは、動かせない壁の位置に合わせて間取りを考えることになります。
たとえば単世帯の実家を二世帯にするような場合、どうしても広さや形の制約を受けてしまいます。
建て替え案であれば、間取りはもちろん、駐車場や建物の配置まで一から自由に計画できます。
基礎から一新!確実な耐震性の安心感を得るなら「建て替え」
もうひとつ、建て替えに払う差額の中身として大きいのが、耐震性の安心感です。
リノベーションでも、耐震診断をおこなって必要な場所に壁を追加し、耐震性を大きく高める計画を作ります。
ただ、既存の基礎や土台の状態、過去の傷み具合にどうしても影響を受けてしまいます。
壁をめくってみたら、想定以上にシロアリ被害が進んでいたという可能性もゼロではありません。
ゼロから強固な基礎と構造を組み上げる建て替えと比べると、確実さの点では建て替えに軍配が上がります。
耐震改修の具体的な進め方は、こちらで解説しています。
耐震改修はリノベーション・リフォームと同時に!がコスパ◎
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「これから何年住むか」で差額の受け止め方は変わる
「リノベーションでこれから何年住めるのか」は、建物の傷み具合やどこまで補強できるかによって一軒ごとに違います。
だからこそ、「これからこの家に何年住み続けるつもりか」という視点を持ってみてください。
たとえば、「自分たち夫婦がこれからの20〜30年を快適に暮らせれば十分」と考えるなら、約1,000万円を抑えてリノベーションを選ぶほうが理にかなっているかもしれません。
逆に、子や孫の世代まで長く住み継ぎたいなら、プラス約1,000万円を払ってでも、基礎から構造を一新できる建て替えのほうがトータルでは安心です。
このように、「何年住むか」が決まると、同じ約1,000万円という差額を払うべきかどうかの判断基準が変わってきます。
工期や仮住まい、将来の資産価値も判断材料に
ここまで断熱・間取り・耐震の違いを見てきましたが、ほかにも次のような観点があります。
- 工期と仮住まいの有無:建て替えは解体から新築まで期間が長くなり、仮住まいへの引っ越しが必要になります
- 将来の資産評価:売却や担保を考える場合、新築のほうが評価されやすい傾向があります
- 解体にともなう環境負荷:使える木材や構造を活かせば、解体廃材を抑えられます
ここは同じ一軒の見積書と図面から言える範囲を外れるので、詳しい違いやメリット・デメリットは以下のページで比較しています。
建て替えとリノベの比較
岐阜・愛知で建て替えを考える前に、エムズリノベーションがご提案する「高気密・高断熱リノベーション」を知ってみませんか?費用を抑え、思い出を残し、新築以上の省エネ&快適さを得る選択肢があります。双方の比較から最適な家づくりを見つけましょう。
予算優先か、間取りや外観のこだわりかで選ぶ
約1,000万円の差額を高いと感じるか安いと感じるかは、ご自身が家づくりで何を一番大切にしたいかという価値判断にかかっています。
予算を抑えることを優先するならリノベーション、間取りや外観を一から思い通りにしたいなら建て替え、という整理になります。
ただ、理屈でこう整理できても、実際にはどちらにも魅力があって、大いに迷われる方がほとんどです。
だからこそ、頭の中で答えを出そうとするより、自分の家で両方を並べて比較してしまったほうが早いと思います。
公平に比較するために!見積もり前に準備・確認すること
実際に住宅会社へ「両方のパターンで見積もってほしい」と依頼する際は、少し準備をしておくと比較がスムーズになります。
当時の図面を用意し、要望と予算上限を整理する
まずは相談に行く前に、次のような資料や希望を手元で整理しておきましょう。
- 当時の図面や建築確認申請書類:柱の位置や法規制が把握でき、設計の精度が上がります
- 暮らしの要望:「子ども部屋が必要」「水回りを一新したい」といった希望を書き出します
- 予算の上限と優先順位:総額でいくらまでなら無理なく出せるかを家族で話し合っておきます
また、図面を用意するだけでなく、住宅会社の担当者に家まで来てもらい、現地調査をしてもらうことも必須です。
なぜなら、小屋裏や床下まで潜って構造を直接確かめないと、建物の正確な状態が分からないからです。
設備の条件を揃え、解体費も含めた「総額」で比べる
リノベ案と建て替え案を公平に比較するには、同じ条件の土台で見積もってもらうことが重要です。
- 設備のグレードや仕様を揃える:仕様がバラバラだと、金額差が工事の違いなのか設備の差なのか分からなくなります
- 引き渡しまでの総額で比較する:解体費用や外構費用などがどこまで含まれているかを確認します
- 新築とリノベーションの両方を手がける会社に相談する:片方専門の会社だと提案が偏りがちなため、中立な視点で二案を揃えられる会社に相談するのがスムーズです
エムズアソシエイツは新築とリノベーションの両方を手がけているため、同じ条件での二案見積もりを1社でご提案できます。
まだプランを頼む段階ではないという方も、「うちの家は建て替えできるのか」だけを聞きに来ていただいてかまいません。
まとめ:図面を持って、二案の見積もりと差額を確かめよう
- 建て替えできるかは、土地と建物の両面から確認する
- 同じ家で二案を見積もると、総額差は約1,000万円になる
- 断熱性は変わらず、間取りの自由度と耐震性に差が出る
- 何年住むか、何を優先するかで差額の受け止め方は変わる
- まずは図面を用意し、同じ条件で二案を見積もって比べる
「リノベーションと建て替え、どちらが得か」という問いに、万人に当てはまる正解はありません。
答えが出るのは、自分たちの家で両案を同じ条件で見積もり、出てきた総額の差と手に入る暮らしを見比べたときです。
なかなか決めきれずに手が止まっているなら、まずは図面を持って「うちの家で両方見積もるとどうなりますか?」とご相談ください。
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