無垢材の床で後悔しない!施主様の声とクレームから学ぶ樹種選び
投稿日:2025.07.26 最終更新日:2025.12.27
無垢の床にしたら、冬場に隙間が開くんじゃないか。
傷だらけになって後悔するんじゃないか。
床材をどうしようか悩んでいる人には、気になるポイントでしょう。
無垢材の床で後悔したくないなら、オークやバーチなどの傷に強い「広葉樹」がおすすめです。
ただし、足触りの温かさを重視するなら針葉樹も選択肢です。
また、場所ごとに「使い分ける」という方法もあります。
この記事では、20年以上すべての家で無垢床を標準採用してきた私たちが、実際にエムズアソシエイツの家で暮らす「施主様の声」や、正直に公開している「クレーム事例」を交えながら、無垢材の床の樹種選びのポイントや、上手な付き合い方をお伝えします。
- 施主様の声からわかる、無垢材の本当のメリット
- クレーム事例から学ぶ、傷や隙間などデメリットとの向き合い方
- 広葉樹と針葉樹の違いと、ライフスタイルに合わせた選び方
- 無垢材の「隙間」や「反り」を抑える、家づくりのポイント

松原 保嗣
【プロフィール】
岐阜市拠点の株式会社エムズアソシエイツ代表取締役。
20年以上、注文住宅の設計施工に携わり、高気密・高断熱住宅やパッシブデザインを取り入れた設計を通して、圧倒的な快適住空間を提供。
自社ブログや年間100回以上のセミナー登壇を通じ、延べ500名以上の施主の家づくりを支援し、施主啓発にも努める。
【保有資格】
日本エネルギーパス診断士、省エネ建築診断士、気密測定技能者、地盤インスペクター、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具専門相談員
目次
そもそも無垢材の床とは?合板フローリングとの違い
「無垢材」という言葉は、家づくりに関心のある方なら、一度は耳にしたことがあるでしょう。
しかし、その定義や種類、複合フローリングとの違いを改めて確認しておくことで、より深く無垢材の価値を理解することができます。
まずは基本から、一緒におさらいしていきましょう。
違いは「構造」:一枚板の無垢材と重ね貼りの合板
無垢材の床(無垢フローリング)と、一般的な住宅でよく使われる合板フローリング(複合フローリング)のもっとも大きな違いは、その「構造」にあります。

| 無垢フローリング | 一本の木から切り出した、厚みのある一枚板そのもの。 化学的な接着剤を使わず、木が本来持つ質感や性質をそのまま活かしています。 |
|---|---|
| 合板フローリング | 薄くスライスした木材や木目調のシートを、何層にも重ねた合板の表面に貼り付けたもの。 工業的につくられた製品です。 |
この構造の違いが、住み心地や耐久性、健康への影響など、さまざまな違いを生み出します。
無垢材は、木そのものが呼吸するように湿気を吸ったり吐いたりする「調湿作用」を持っています。
そのため、夏はサラッと、冬はほんのり暖かく、一年を通して素足で心地よく過ごせます。
また、化学接着剤をほとんど使わないため、シックハウス症候群の原因となる化学物質のリスクが低いのも大きな特長です。
一方、合板フローリングは表面がコーティングされているため傷や汚れに強いという利点がありますが、木本来の調湿作用や温かみは失われがちです。
また、製造過程で多くの接着剤が使われるため、揮発性の化学物質(ホルムアルデヒド等)が心配です。
耐用年数も10〜15年程度とされ、接着剤の寿命に左右される面があります。
表面の薄い木やシートがめくれた場合、貼り替えが必要になることもあるでしょう。
無垢材が季節で伸び縮みする理由と、隙間が開く仕組み
無垢材の床を選ぶ上で、避けて通れないのが「隙間」や「反り」の話です。
結論からいうと、これらは木の性質上、起こり得ます。
木材は、空気中の湿度に応じて水分を吸収・放出する性質を持っています。
日本の平均的な環境では、木材は平衡含水率と呼ばれる約15%の水分量になろうとします。
冬場、暖房やエアコンで室内が乾燥すると、木材は水分を放出して収縮し、フローリングの板と板の間に隙間ができることがあります。
ちなみに、床暖房や床下冷暖房を使っている家では、床がより乾燥するため、隙間も少し開きやすくなります。
逆に、夏場の湿気で木材が水分を吸収すると、わずかに膨らみます。
この季節変化は、木が生きている証でもあり、無垢材の調湿作用の裏返しでもあります。
隙間は品質不良ではなく、木の性質そのものです。
これが分かっていれば、冬場に「あれ、隙間が…」と気づいても、必要以上に心配せずに済みます。
「今年も乾燥してるな」くらいの気持ちで見守れるでしょう。
エムズが全ての家で無垢床を標準にしている理由

私たちエムズアソシエイツは、すべての家で無垢材の床を標準仕様としています。
それは、単に「見た目がおしゃれだから」「高級感があるから」という理由ではありません。
私たちが家づくりでもっとも大切にしているのは、「住む人の健康」と「家の長寿命化」です。
この2つを実現するためには、無垢材は必然的だと考えています。
例えば、エムズアソシエイツの家は、高い気密性と断熱性で外の気温の影響を受けにくい「魔法瓶」のような空間を目指しています。
その中で、無垢材の優れた調湿性能が加わることで、室内の湿度は年間を通して快適な50〜60%に保たれやすくなります。
実際に、「新築特有のツンとした匂いがなく、梅雨でも床がサラサラで気持ちいい」というお声は、多くの施主様からいただきます。
また、60年という長期保証をお約束している私たちにとって、建材が長く価値を保ち続けることは非常に重要です。
合板フローリングが15年〜20年で劣化し表面の薄い木やシートがめくれ出した場合、貼り替えが必要になることがあるのに対し、無垢材は表面を削るなどの補修をしながら、何十年も使い続けることができます。
具体的には、汚れや傷がついたりささくれができたところにペーパーを当てて、自然系のオイルで保護します。
時間と共に色合いが深まり、傷さえも「家族の歴史」として愛着に変わっていく。
こうした理由から、私たちは自信を持って、無垢材の床をおすすめしています。
施主様の「リアルな声」から分かる無垢床のメリットとは?
私たちがどれだけ「無垢材は素晴らしいですよ」とお伝えするよりも、実際にその空間で毎日を過ごしている方の言葉ほど、説得力のあるものはありません。
まずは、無垢フローリングのメリットを、施主様のリアルな声と共に紹介します。
- 夏も冬もサラサラの足触り
- 梅雨でもベタつかない調湿作用
- 経年変化がヴィンテージの味わいに
夏も冬も素足で過ごせる、サラサラした足触り

無垢材の床がもたらす魅力の一つは、その「心地よさ」です。
合板フローリングの少し冷たくて硬い感触とは違い、木そのものが持つ自然な温もりと、優しい肌触りを感じられます。
これは、木材が熱を伝えにくい性質を持っているため、冬場でも合板フローリングのように足元からヒヤッとすることがなく、夏場は湿気を吸ってくれるおかげで、素足でもサラサラとした感触が続くからです。
特に針葉樹(パインや杉など)は、広葉樹(オークやバーチなど)に比べて、より温かく柔らかな足触りが特徴です。
小さなお子様も、その心地よさが分かるのか、気づけば床にごろんと寝転がっている、 という話はよくお聞きします。
また、適度な弾力性(クッション性)があるので、キッチンなどで長時間立ち仕事をしていても足が疲れにくいのも、隠れたメリットです。
このクッション性のおかげで、万が一お皿などを落としてしまった際に、タイル床などに比べて割れにくいです。
毎日触れる床が「硬くて冷たい」か「柔らかくて温かい」か。
たったそれだけの違いですが、家での居心地の良さは驚くほど変わります。
【施主様の声】
我が家は1階がオーク、2階がパインなのですが1階のオークの床は足触りがサラサラです。
(引用元: 無垢床(岐阜市 A様))
梅雨でもベタつかない「天然の調湿効果」

無垢材は「天然の調湿器」ともいわれるほど、優れた調湿作用を持っています。
空気中の湿度が高い時には水分を吸収し、乾燥している時には水分を放出することで、室内の湿度を快適な状態に保とうとしてくれるのです。
この効果がもっとも実感できるのが、ジメジメとした梅雨の季節です。
一般的な合板フローリングやシート系の床材が湿気でベタつきがちなのに対し、無垢材の床は湿気を吸い、表面のサラサラとした感触を保ってくれます。
木材が室内の過剰な湿気を吸うことで、表面のベタつきを防いでくれるわけです。
この無垢材の調湿作用と、エムズアソシエイツが標準仕様とする自然素材の塗り壁「ダイアトーマス」が組み合わさることで、室内は年間を通して、人が快適と感じる湿度50〜60%程度に自然と調整されます。
これは、夏の蒸し暑さを和らげるだけでなく、冬の過乾燥を防ぎ、ウイルスの活動を抑制する効果も期待できるなど、家族の健康を守ることになります。
カビやダニの繁殖を抑える効果もあります。
【施主様の声】
梅雨はエムズハウスが大活躍する季節です!エムズハウスに引っ越してからはとにかく雨の日がサラサラで快適なんです!
(引用元: 無垢床(岐阜市 A様))
経年変化がヴィンテージの味わいに

工業製品である合板フローリングが時間と共に劣化していくのに対し、無垢材は、使い込むほどに色艶が深まり、美しさを増していく「経年美化」を楽しめるのも大きな魅力です。
木材は、太陽の光を浴びることで、少しずつ飴色や深みのある色に変化していきます。
これが「経年美化」と呼ばれる現象です。
新品の時よりも、何年も使い込んだヴィンテージの家具のような、味わい深い表情が生まれるのです。
もちろん、日々の暮らしの中で、物を落としてしまったり、家具を引きずってしまったりして、傷がつくこともあるでしょう。
しかし、合板フローリングのように表面が剥がれて下地が見えてしまうのとは違い、無垢材は中まで同じ木なので傷が目立ちにくいというメリットがあります。
その一つひとつの傷さえも、家族がそこで過ごした時間の証として「味」となり、次第に愛着へと変わっていきます。
無垢材の床は、「古びていく」のではなく、「家族と共にヴィンテージに育っていく」。
そんな、他の建材にはない特別な良さを持っています。
【施主様の声】
最近初めてわが家に来てくれた方に、「床気持ちいいですね」と言われました。 そうなんです!と思わず言ってしまいました。3年目も相変わらず気持ちいい床です。
(引用元: 無垢の床、2年5ヶ月)
無垢床のデメリットと後悔ポイントとは?実際のクレーム事例と対策
どんなものにも、良い面があれば必ずそうでない面も存在します。
それは無垢材の床も例外ではありません。
デメリットについては、私たちが実際にいただいたクレーム事例も交えながら、リアルな実情とその対策方法をお伝えします。
- 「隙間」や「反り」は木の性質上、起こり得る
- 傷や汚れは避けられない?
- やっぱり「手入れ」は大変?
- 初期費用は高いが30年もつ
- 施工業者によっては床鳴りや反りが起きる
「隙間」や「反り」は木の性質上、起こり得る

結論からいうと、「隙間」や「反り」は、木の性質上、起こり得ます。
これは、メリットとしてご紹介した「調湿作用」の裏返しでもあります。
無垢材は、空気中の水分を吸ったり吐いたりする過程で、わずかに膨らんだり縮んだりします。
特に、空気が乾燥する冬場には木が収縮し、フローリングの板と板の間に、名刺一枚分くらいの隙間ができることがあります。
これは、自然現象であり、隙間をゼロにすることは現実的ではありません。
実際、当社ショールームでも、わずかではありますが、隙間があります。

隙間が少しあるのがわかるでしょうか?
実際、どのくらい隙間が開くの?(当社ショールームの事例)
【当社ショールームの事例】
当社ショールームの床材(オーク(なら)材)の間に、場所によって1mm未満〜1.5mmほどの隙間が空いてしまいました。神経質な方には少し気になるようですが、慣れます! 笑
(引用元: 無垢材の隙間)
1mm〜1.5mmくらいの隙間なら、暮らしに支障はありませんし、「木が動いてるな〜」と思えるくらいの余裕があれば、案外気にならないものです。
実際、最初は気にされていた施主様も、住み始めると「慣れます」とおっしゃいます。
もちろん、私たちもプロですから、ただ「気にしないで」と言うつもりはありません。
私たちは、こうした木の性質について必ずご説明した上で、含水率が低く安定した木材を選び、極端な隙間ができないよう、見えない部分でしっかりと手間をかけています。
隙間を抑えるプロの工夫と家の性能
隙間をゼロにするのは難しいですが、「できるだけ目立たなくする」方法はいくつかあります。
たとえば、使う木材の水分量。
施工する前に、その家の環境に木をしばらく置いて「慣らし」を行い、水分の出入りを落ち着かせてから張ることで、急激な伸び縮みを防げます。
また、板と板の間にあえてほんの少し隙間(クリアランス)を空けて張るのも、職人の腕の見せ所です。
夏場に木が膨らんだ時の「逃げ道」を作っておくわけです。
さらに言えば、エムズアソシエイツの家のような高気密・高断熱の住まいは、外の暑さ寒さに影響されにくいため、木材の急激な伸縮が起こりにくいというメリットもあります。
とはいえ、「どうしても隙間が気になる」という方のために、伸縮が非常に少ない「床暖房用の無垢材」や、安定性の高い「セランガンバツ」などもご用意しています。
【施主様の声】
柔らかく反りやすいパイン材もエムズの施工なら安心ですよ(^^)
(引用元: 無垢床(岐阜市 A様))
傷や汚れは避けられない?傷つきやすい樹種と補修方法

これも、多くの方が心配される点だと思います。
特に、小さなお子様やペットがいるご家庭では、なおさらでしょう。
結論から言うと、無垢材に傷はつきます。
ただ、無垢材の傷つきやすさは、木の種類(硬さ)によって大きく変わります。
オークやバーチは傷に強く、パインや杉は傷つきやすい
私たちが標準仕様としてよく採用するオークやバーチ・サクラなどの「広葉樹」は、組織が密で硬いため、比較的傷がつきにくいのが特徴です。
実際、毎日キャスター付きの椅子で移動しているエムズアソシエイツの事務所の床も、目立つ傷はほとんどありません。
【施主様の声】
まず1階の私たちの居室はオークです。硬い素材で傷がつきにくく、汚れも染みにくいと感じています。我が家では入居直後に3リットルの水をこぼしたり、娘がスノードームを割っていますが、跡は一切ありません(笑)
(引用元: 無垢床(岐阜市 A様))
とはいえ、暮らしの中で傷や汚れが全くつかない、ということはありません。
針葉樹(パインや杉など)は柔らかく温かい反面、傷がつきやすい性質があります。
傷がついても、削れば元通り。これが無垢材の強み
しかし、無垢材には「補修がしやすい」という大きな強みがあります。
合板フローリングは表面のシートが剥がれたら修理が難しいですが、無垢材は中まで同じ木なので、表面を少し削ればきれいな状態に戻せます。
小さな凹み傷であれば、傷の上に水分を含ませた布を置き、その上からアイロンを数秒当てることで、木の繊維が膨らんで元に戻る場合もあります。
汚れに関しても、色の濃い液体でなければ、すぐに拭き取ることでシミになることはほとんどありません。
過度に心配する必要はないでしょう。
【施主様の声】
(鼻血も)クリーナーでちゃちゃっと拭けば、跡形もなくなりました。 ワックスかけてれば、たいていの汚れは拭いたら落ちるし、拭いて落ちない汚れは、かるくヤスリかけたら落ちます。 ちょっとしたらささくれも、今までに2、3ありましたが、これもヤスリで(補修しました)。ヤスリで少し削っても、同じ木だからわかりません。
(引用元: 無垢の床、2年5ヶ月)
【クレーム事例】
椅子の出し入れの際に、床板の継ぎ目が捲れてしまいました。→カッターで切り取り、サンドペーパーで削って、オイルで塗装する補修方法をご案内しました。
(引用元: 無垢材のささくれ)
【施主様の声】
無垢の床は、傷や手入れ(特に水拭き!)が、当初すごく心配でした。うちは堅いアカシア材なので、思った以上に傷に強いです。
それでもやっぱり傷はつきますが、正直、住み始めると全然気にならなくなるから不思議です(笑)。子どもが何かこぼしても、固く絞った雑巾で拭けば大丈夫です!
やっぱり「手入れ」は大変?【結論:意外と気楽です】

「無垢材はワックスがけなど、手入れが大変そう…」 これも、多くの方が抱くイメージですが、少し誤解があるかもしれません。
日常のお手入れは、基本的に掃除機がけや、乾いた布でのから拭きで十分です。
これは、一般的な合板フローリングとほとんど変わりません。
無垢材はメンテナンスが大変だと思われがちですが、特別なメンテナンスとしては、年に一度、自然素材系のオイルを塗るだけで、長く美しく使い続けることができます。
【施主様の声】
約3年住んでみて思うのは、フローリングより全然気楽ということです。 (引用元: 無垢床(岐阜市 A様))
私自身も、毎年の大掃除の際には、1階から2階の床全面の無垢材の床にオイルを塗っています。
できれば年に2回行うのが理想的です。(実を言うと、私の家は年末の大掃除の時の一回だけですが・・・・苦笑 何ら問題ありません)
むしろ、傷や汚れの補修が自分でできる分、「何かあった時に業者を呼ばないと直せない」というストレスは少ないかもしれません。
水拭きも、固く絞った雑巾なら問題ありません。
水をこぼしても、すぐに拭き取ればシミになることはほとんどないので、過度に心配する必要はないでしょう。
エムズアソシエイツでは、YouTubeでもメンテナンス方法を公開していますので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
初期費用は高いが、30年使える耐久性

最後に、費用の問題です。
正直に申し上げて、材料費だけを比べれば、無垢材は一般的な合板フローリングよりも高くなります。
しかし、合板フローリングは、15年〜20年で表面が劣化し、貼り替えが必要になる場合があります。
一方、無垢材は、耐久性が高く、適切にメンテナンスすれば何十年も使い続けることができます。
初期費用は少し高くても、貼り替えのコストがかからず、日々の暮らしで得られる満足感や健康的な価値、そして愛着を考えれば、決して「高い買い物」ではない。
それが私たちの考え方です。
施工業者によっては床鳴りや反りが起きる

無垢材は呼吸し、伸縮するという特性があるため、その扱いに慣れた施工技術が求められます。
施工に不慣れな業者が担当すると、木材の特性を理解しないまま施工してしまい、後から床鳴りや大きな反り、隙間といった問題が発生することがあります。
これは、無垢材そのもののデメリットというよりは、施工品質の問題です。
普段から自然素材を扱い、その特性を熟知している施工会社であれば、このような心配はほとんどありません。
後悔しないために:広葉樹と針葉樹、どっちにする?

さて、無垢材のメリット・デメリットをリアルな視点でご理解いただいたところで、次は「じゃあ、どうやって選べばいいの?」という疑問にお答えしていきます。
無垢材と一口にいっても、木の種類(樹種)によって、その性質はさまざま。
正直、どちらも魅力的で迷ってしまいますよね。
後で後悔しないためにも、まずは特徴を押さえておきましょう。
傷への強さ重視なら『広葉樹』、足触りの温かさなら『針葉樹』
無垢材は、大きく「広葉樹」と「針葉樹」の2種類に分けることができます。
それぞれの特徴を5つの視点で比べてみましょう。

| 広葉樹(オーク、バーチ、メープルなど) | 針葉樹(スギ、ヒノキ、パインなど) | |
|---|---|---|
| ①硬さ | 硬い | 柔らかい |
| ②傷のつきにくさ | つきにくい | つきやすい |
| ③足触り | やや硬め、サラッとしている | 柔らかく温かみがある、サラっとしている |
| ④価格 | 比較的高価 | 比較的安価 |
| ⑤見た目 | 木目がはっきりしていて重厚感がある | 木目が穏やかで優しい雰囲気 |
| 代表的な樹種 | オーク、バーチ、メープル、クリ、サクラ | スギ、ヒノキ、パイン、ラーチ |
広葉樹(オーク・バーチ等)は硬くて傷がつきにくいため、物を落とした時の傷・ヘコミ、キャスター付きの家具などによる擦り痕などへの心配も軽減されます。
対して、針葉樹(杉・パイン・ヒノキ等)は広葉樹より柔らかく手触りがよい反面、傷が付きやすく色焼けもしやすいため、物を落とした時の傷・ヘコミ、開口付近(陽の当たる場所)とその他との色の違いなどが目立ってしまいます。
しかしそういった色の変化や傷は年数が経つほどに味がでてくるので経年変化を楽しむことができます。
簡単にいうと、「傷に強く、しっかりとした重厚感を求めるなら広葉樹」、「足触りの柔らかさや温かみを重視するなら針葉樹」と考えると分かりやすいかもしれません。
ちなみに、以前は広葉樹(オークやバーチ)が中心でしたが、最近は「桜(カバ桜・西南カバ)」や「針葉樹(杉・檜)」を希望する方が増えています。
桜が人気なのは、広葉樹の中では安いから。
硬さは中間的で、明るい色味が空間を優しく見せてくれます。
針葉樹が見直されているのは、足触りが柔らかく暖かいのが人気の理由です。
エムズで採用する代表的な樹種とその特徴
エムズアソシエイツでよく採用する樹種とその特徴も、簡単にご紹介します。
| 樹種 | 分類 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| オーク (ナラ) |
広葉樹 | 硬く、はっきりとした木目が特長。高級感があり、定番の人気を誇ります。 | 木目や節が強く主張しすぎると感じる場合がある。黄色味が好みに合わない場合がある。 |
| バーチ (カバ) |
広葉樹 | 緻密で光沢があり、きめ細かい木肌。傷や水に強く、肌触りが良い。 | 白っぽいため汚れが目立ちやすい。特徴が薄く物足りなく感じる場合がある |
| 西南カバ | 広葉樹 | バーチの仲間で赤みがかった色合いが特徴。優しく和やかな雰囲気。 | 白っぽいため汚れが目立ちやすい。赤みが好みに合わない場合がある |
| メープル (カエデ) |
広葉樹 | 明るい色合いと優しい木目が美しい。傷や衝撃に非常に強い。 | 日光による経年変化(黄変)が大きい。価格がやや高め |
| アカシア | 広葉樹 | 深みのある黒褐色で、高級感がある見た目の割に比較的安い。 | 芯材・辺材のコントラストが強く柄が個性的すぎて飽きる可能性がある。広葉樹の中では柔らかめ |
| サクラ | 広葉樹 | ほんのりピンクがかっており、木目がやさしい。 | 経年変化で色が濃くなる。広葉樹の中では中程度の硬さ。 |
| チーク | 広葉樹 | 耐久性が高く、経年変化で飴色に変化。 | 価格が高い。オイル分が多い。 |
| マホガニー | 広葉樹 | 紅金色の光沢と縞模様の木目。 | 価格が高い。 |
| パイン (松) |
針葉樹 | 部屋を明るくする白さと、肌触りの良い柔らかさが特徴。経年で飴色に変化。 | とにかく傷がつきやすい。白→あめ色への経年変化が大きい |
| レッドパイン | 針葉樹 | やわらかく温かみがあり、一般的で親しみのある木目。 | 柔らかく傷がつきやすい。 |
| 杉 | 針葉樹 | 適度な柔らかさで足への負担が少なく、温かみのある肌触り。さわやかな香り。 | 柔らかく傷がつきやすい。芯材・辺材のコントラストが強く好みが分かれる |
| ラーチ (唐松) |
針葉樹 | はっきりとした力強い木目が特徴。比較的硬く、耐久性がある。 | 針葉樹の中では硬いが、広葉樹と比べれば傷がつきやすい。ねじれや暴れが生じやすい(近年改善) |
| 桧 | 針葉樹 | 世界的にも有名な日本の代表的な木。独特の芳香と美しい光沢を持つ。 | 柔らかく傷がつきやすい。高価(特に東濃桧など) |
広葉樹(オーク・バーチ等)は硬くて傷がつきにくいため、リビングなど人が集まる場所に向いています。
一方、針葉樹(杉・パイン・ヒノキ等)は柔らかく足触りがよい反面、傷が付きやすい性質があります。
ただ、その傷も年数が経つほどに味が出てくるので、経年変化を楽しむこともできます。
もちろん、これらはほんの一例です。
実際には、他にも多くの樹種があり、それぞれに複数の塗装方法が存在するため、床材だけでも選択肢は無数にあります。
プロに相談しながら、ご自身にぴったりの床材を見つけることが一番です。
おすすめは傷に強い広葉樹

私たちがオークやバーチなどの「広葉樹」をおすすめすることが多いのは、やはり「傷や凹みに強く、比較的狂い(反りや隙間)ができにくい」という理由からです。
何十年も暮らす家だからこそ、日々の暮らしでつく小さな傷をいちいち気にせず、おおらかに過ごしてほしいという想いがあります。
一方で、「足触りの心地よさや温もりを大切にしたい」と、針葉樹の持つ魅力を積極的に選ばれるお客様もいらっしゃいます。
実際に、日進市で家を建てられたM様は、当初はご自身で選ぶことに悩まれていましたが、最終的には「プロの確かな目を信用して」と、私たちがおすすめしたオーク材(楢)を選んでくださいました。
【施主様の声】
我が家の床材は楢(ナラ)にしました。 (中略) 自分たちで決めれるほど知識もなかったので、ここはプロの確かな目を信用して、お任せしました。
(引用元: 無垢の床材(日進市 M様))
もちろん、針葉樹の持つ柔らかな足触りや温かみも捨てがたい魅力です。
ご希望に応じて、柔らかく足触りの優しい針葉樹をお選びいただくことも多いです。
最終的にどちらが良い、悪い、という話ではありません。
それぞれの特性を理解した上で、ご自身の暮らしに寄り添う選択をすることが重要です。
ライフスタイル別の選び方:あなたに合う樹種はどっち?
広葉樹と針葉樹、それぞれの特徴が分かったところで、あなたの価値観やライフスタイルにはどちらが合いそうか、少し考えてみましょう。
- 小さなお子様がいて、おもちゃを投げたり落としたりすることが多い
- ペット(特に犬や猫)を飼っている
- キャスター付きの椅子や家具を気兼ねなく使いたい
- 床の傷は、できるだけつけたくない
こんな風に、傷への強さや、日々のメンテナンスのしやすさを重視する方には、やはり「広葉樹」がおすすめです。

- 家では素足で過ごす時間が長い
- 床に直接座ったり、寝転んだりするのが好き
- 多少の傷は「味」として楽しめる
- 木の温もりに包まれるような、優しい空間にしたい
こんな風に、機能性よりも、肌で感じる心地よさや温かみを大切にしたいという方には、「針葉樹」がフィットするかもしれません。
上級テクニック?場所ごとの「使い分け」という選択
「どっちの良さも捨てがたい…」そう思われる方も多いでしょう。
そんな時は、場所によって木の種類を使い分ける、というのも一つの方法です。
実際に、多くのお客様がこの方法を選んでいます。
例えば、多くの人が集まり、傷がつきやすいLDK(リビング・ダイニング・キッチン)には、耐久性の高い広葉樹のオークを。
そして、プライベートな空間で、素足で過ごすことが多い寝室や子ども部屋には、足触りの良い針葉樹のパインを、といった具合です。
この使い分けにより、コストの最適化を図りながら、それぞれの空間の用途に合わせた快適性を実現できます。
【施主様の声】
我が家の1階はオーク、2階は予算削減と足触りを優先してパインを使っています。オークは硬くて傷がつきにくく、パインは柔らかいので足触りが少ししっとりしています。
(引用元: 無垢床(岐阜市 A様))
まとめ:まずは「本物」の無垢材を体感をしてみよう!
この記事では、無垢材の床が持つ本当の魅力と、正直なデメリット、そして後悔しないための選び方について、施主様の声やクレーム事例を交えながら解説してきました。
この記事で見てきたように、無垢材の本当の価値は、施主様の声が証明する心地よさや、家族と共に変化していく経年美化にあります。
一方で、傷や隙間といった不安な点も、正しい知識と信頼できる施工技術、そして少しの付き合い方のコツで、十分にカバーできることもお伝えしました。
- 無垢材のメリットは「肌触り・調湿効果・経年美化」
- デメリットである「隙間・傷・手入れ」は家の性能と付き合い方でカバーできる
- 「傷への強さ」なら広葉樹、「温かみ」なら針葉樹
- ライフスタイルや場所に合わせて樹種を選ぶのが後悔しないコツ
もし、あなたが「やっぱり無垢材の床、いいかもしれない」と感じてくださったなら、ぜひ一度、私たちのモデルハウスでその心地よさを体感してみてください。
エムズアソシエイツは、岐阜県で「住む人の健康」と「家の長寿命化」を第一に、高気密・高断熱と自然素材にこだわった家づくりを続けています。
写真や言葉だけでは伝えきれない、素足が喜ぶ本物の木の温もりを、ぜひ確かめに来てください。
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