
独自技術を公開!高断熱住宅の断熱工法選びとエムズアソシエイツの6つのこだわり

投稿日:2025.01.29 最終更新日:2025.03.13

住宅の断熱性能を高めることは、快適な住環境を実現し、光熱費を削減する上で非常に重要です。「断熱」と一言で言っても、その工法は様々です。
中でも主要なのが、壁の中に断熱材を充填する「充填断熱」と、建物の外側から断熱材を張り付ける「外張り断熱」です。それぞれにメリット・デメリットがあるため、どちらが優れていると、一概には言えません。
この記事では、充填断熱と外張り断熱の違いを徹底比較します。さらに、高気密高断熱住宅を得意とするエムズアソシエイツ独自の7つの技術についても詳しく解説します。最適な断熱工法を選び、理想の住まいを実現するための、本当に価値のある情報をお届けします。
断熱性能とあわせて気密性能にも興味がある方は、こちらの記事でC値について詳しく解説しています。

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松原 保嗣
プロフィール:
岐阜市拠点の株式会社エムズアソシエイツ代表取締役。20年以上、注文住宅の設計施工に携わり、高気密・高断熱住宅やパッシブデザインを取り入れた設計を通して、圧倒的な快適住空間を提供。自社ブログや年間100回以上のセミナー登壇を通じ、延べ500名以上の施主の家づくりを支援し、施主啓発にも努める。
保有資格:
日本エネルギーパス診断士、省エネ建築診断士、気密測定技能者、地盤インスペクター、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具専門相談員
目次
断熱工法の種類と特徴:主な2つの工法とさらなる高断熱化の工法2つ
断熱性能を高めるための主な断熱工法は2種類あります。
壁内に断熱材を入れる充填断熱と、外側から覆う外張り断熱があり、それぞれ特徴が異なります。
ここではまず、この2つの工法を詳しく見ていきましょう。
壁の中に断熱材を充填!「充填断熱」とは?
「充填断熱」は、柱や梁、間柱といった、家の骨組みとなる構造材の間の空間に、断熱材を隙間なく詰め込む工法です。「内断熱」とも呼ばれます。
よく使われる断熱材は、グラスウールやロックウールなどの「繊維系」と、発泡プラスチック系のものです。
繊維系の断熱材は、細かな繊維の間に空気を含むことで、熱の移動を抑えます。一方、発泡プラスチック系は、素材の中に小さな気泡をたくさん作ることで、断熱性能を高めています。
充填断熱は、壁の内側の空間を使うので、外壁を厚くせずに施工できるのが特徴です。
家全体を外から包み込む!「外張り断熱」とは?
一方、「外張り断熱」は、家の骨組みの外側に、板状の断熱材を張り付けていく工法で、「外断熱」とも呼ばれます。
イメージとしては、家の構造体全体を、外側からすっぽりと断熱材で包み込むような形です。
よく使われるのは、ポリスチレンフォームやフェノールフォームといった、硬質の発泡プラスチック系断熱材です。
これらは、薄くても高い断熱効果があり、水や湿気にも強いので、外張り断熱に適しています。
外張り断熱では、断熱材が構造体の外側にあるため、外気温の影響が構造体に伝わりにくく、家の中の温度が安定しやすいという特徴があります。
さらに断熱性能を高める工法:基礎断熱と付加断熱
ここまでは、主要な断熱工法である「充填断熱」と「外張り断熱」について解説しました。 ここでは、さらに断熱性能を高める方法として、「基礎断熱」と「付加断熱(ダブル断熱)」をご紹介します。
足元から熱を逃がさない!「基礎断熱」とは?
「基礎断熱」とは、建物の「基礎」部分を断熱する方法です。家の土台となる基礎コンクリートの外側または内側、あるいはその両方に断熱材を設けて、床下への熱の出入りを抑えます。
岐阜を含む東海エリアでは、まだまだ床断熱が主流となっていますが、一般的な「床断熱」(床下に断熱材を敷き詰める工法)では、床下は外と同じ環境になります。
一方、基礎断熱にすると、床下も室内空間の一部として扱えるようになり、家全体の断熱性能を高めることができます。
エムズアソシエイツでは、基礎の外周部の内側、底盤部分に断熱材を設ける「打ち込み式基礎断熱」を採用しています。これにより、地面からの冷気を効果的に遮断し、より高い断熱効果を実現しています。
断熱材を二重に!エムズアソシエイツの「付加断熱(ダブル断熱)」とは?
「付加断熱」とは、基本となる断熱工法に、さらに断熱材を付け加えて、断熱性能をより高める工法です。「ダブル断熱」とも呼ばれます。
一般的な住宅では、「充填断熱(内断熱)」か「外張り断熱(外断熱)」のどちらか一方のみを採用することがほとんどです。
しかし、エムズアソシエイツでは、柱や梁の間に設置された断熱材(=充填断熱)と、建物の外側に施工する断熱材(=外張り断熱)の両方を組み合わせた「付加断熱(ダブル断熱)」も提供しています。
これは、「充填断熱」と「外張り断熱」、双方のメリットを活かした組み合わせと言えます。
「付加断熱(ダブル断熱)」は、非常に高い断熱性能を実現できる一方で、高い施工技術と専門知識が求められるため、対応できる工務店は多くありません。
エムズアソシエイツでは、他社ではなかなか真似できない、独自の施工ノウハウと、それを実現する確かな技術力を活かし、オプションとしてこの「付加断熱(ダブル断熱)」を提供しています。

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充填断熱(内断熱)の メリット・デメリットと選び方
ここからは、充填断熱のメリットとデメリットを詳しく解説し、どのようなケースに適しているかを紹介します。
充填断熱のメリット:コストと性能のバランスに優れる
充填断熱の主なメリットは、コストパフォーマンスに優れている点です。
具体的には、以下のメリットがあります。
- コストを抑えられる:
壁の内部空間を利用して断熱材を充填するため、施工コストを比較的安く抑えることができます。 - 選べる断熱材が豊富:
様々な種類の断熱材を使用できるため、予算や求める性能に合わせて、最適な材料を選べます。 - リフォームにも最適:
既存の住宅にも内側から施工しやすく、リフォームにも適しています。施工期間も比較的短く、住環境への影響を抑えられます。 - 高い断熱効果も期待できる:
隙間なく断熱材を充填することで、熱の移動を効果的に抑制し、高い断熱効果を発揮します。
充填断熱のデメリット:気密性確保の難しさと、結露リスクへの対策
一方、充填断熱にはデメリットも存在します。充填断熱で性能を確保するには、施工技術が特に重要になります。
- 気密性確保が難しい:
外張り断熱と比べると、気密性を確保するのが難しいです。これは、柱や梁などの構造材が、断熱層を分断する形になるためです。 - 断熱欠損のリスク:
構造材の部分は断熱材が充填されないため、熱が伝わりやすい部分(ヒートブリッジ)となり、断熱性能が低下する可能性があります。 - 結露対策が必要:
壁の内部に湿気が侵入しやすく、結露が発生するリスクも考慮しなければなりません。
これらのデメリットを最小限に抑えるためには、信頼できる施工業者に依頼することが重要です。
外張り断熱(外断熱)のメリット・デメリットと選び方
「外張り断熱」は、充填断熱と並ぶ、代表的な断熱工法です。
ここでは、家全体をすっぽりと包み込む、外張り断熱のメリット・デメリットを徹底解説します。
外張り断熱のメリット:高い断熱性と気密性
外張り断熱の最大のメリットは、まるで魔法瓶のように、家全体を断熱材で包み込むことです。
これにより、非常に高い断熱性・気密性を実現できます。
具体的には、以下のメリットがあります。
- 断熱欠損を最小限に:
柱や梁などの構造材が、断熱層の外側になります。そのため、熱が伝わりやすい部分(ヒートブリッジ)を減らし、断熱性能を最大限に高めます。 - 外気温の影響をシャットアウト:
構造体の外側に断熱層があるため、外気温の影響を受けにくく、一年を通して室温が安定します。 - 結露に強い:
壁の中に湿気が入りにくいため、結露の発生リスクを大幅に低減できます。
これらの特徴から、外張り断熱は、省エネルギー性の高い住宅を実現する上で、非常に有効な工法と言えます。
外張り断熱のデメリット – コストと施工の注意点
一方、外張り断熱にもデメリットが存在します。特に、費用面では注意が必要です。
- コストが高め:
高性能な断熱材を使用し、施工にも高い技術が必要なため、充填断熱と比べて費用が高くなる傾向にあります。 - 外観デザインの制約:
外壁が厚くなるため、デザインに影響が出る可能性があります。 - 施工に手間がかかる:
外壁材を固定するための下地が必要など、充填断熱に比べて施工の手間が増えます。
エムズアソシエイツの断熱工法:6つの独自技術とは
ここまでは、主要な断熱工法である「充填断熱」「外張り断熱」、さらに断熱性能を高める「基礎断熱」「付加断熱」について解説してきました。
エムズアソシエイツは、高断熱な住まいを実現するために、以下の6つのポイントにこだわった家づくりを行っています。
- さらなる断熱性能を!「付加断熱(ダブル断熱)」
- 床下から暖かい!「打ち込み式基礎断熱」
- 見えない部分も重要!「貫通ボルトの処理」
- 結露を防ぐ!「壁層構造」
- 窓の弱点を克服!「樹脂サッシ+樹脂スペーサー+アルゴンガス」
- 照明変更も安心!「小屋裏気密・断熱施工」
これらのポイントについて、以下で詳しく解説していきます。
Method
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さらなる断熱性能を!「付加断熱(ダブル断熱)」
エムズアソシエイツでは、壁の内部に105mmの高性能グラスウールを充填するだけでなく、さらに外壁側に45mm(総厚150mm)の断熱材を張りめぐらせる「付加断熱」(ダブル断熱)を採用しています。
この「付加断熱」は、UA値0.26~0.46(HEAT20 G2相当)という高い断熱性能を実現し、国交省の「ゼロ・エネルギー住宅」にも採択されています。
「付加断熱」は、セーターの上にダウンジャケットを羽織るようなもので、夏も冬も外気温に影響されにくい室内環境をつくる上で重要な役割を果たします。
この「付加断熱」により、断熱性能が飛躍的に向上し、冷暖房効率が高まるため、光熱費の削減にもつながります。
一部仕様ではオプションとなりますが、高い断熱性能と快適な住環境を実現するためには、非常に有効です。
床下から暖かい!打ち込み式基礎断熱の効果
一般的な基礎断熱では、基礎の立ち上がり部分の内側に断熱材を施工しますが、私たちエムズアソシエイツでは、さらに一歩進んだ「打ち込み式基礎断熱」を採用しています。
ここでは4つのポイントがあります。
1. 密着で結露防止
基礎の外周部の内側、底盤部分に断熱材を設置後、コンクリートを流し込むため、密着度が高く、結露を防ぎます。
2. 基礎の底面にも断熱材を施工し、地面からの冷気や熱を遮断
コンクリートは非常に熱を通しやすいため、立ち上がり部分だけでなく、地中部分である基礎の底面(底盤)にもL字型に断熱材を施工し、地面からの冷気や熱を遮断します。
3. 土台部分も断熱
コンクリート部分だけでなく、土台部分にも断熱材を施工し、性能値以上の快適性を実現します。
この工法は、結露リスクを大幅に低減しながら、床下の断熱性能を高めるだけでなく、床下のメンテナンス性も向上させます。
4. 高性能な断熱材「スタイロフォームFG 75mm厚」
エムズアソシエイツでは、高性能な断熱材「スタイロフォームFG 75mm厚」を採用しています。
この断熱材は、熱の伝わりにくさを示す数値(熱抵抗値)が3.3と非常に高く、一般的な断熱材と比べて、約1.5倍~2倍の断熱性能を誇ります。
さらに、熱の伝導率は、わずか0.02w/m・K。これは、国内トップクラスの性能です。
この高性能な断熱材を、独自の「打ち込み式」で施工することで、床下から暖かく、一年中快適な住まいを実現しています。
見えない部分も重要!貫通ボルトの断熱処理
エムズアソシエイツが採用する在来軸組み工法では、梁と梁を留めつける際に金属製のボルトを使用します。
しかし、金属は熱を通しやすいため、冬場など内外温度差の大きい時期には、冷たい外気で冷やされたボルトが室内側へ熱を伝え、ボルト部分で結露が発生するリスクがあるのです。
また、ボルトの貫通部分は空気の抜け道にもなり、気密性を低下させる要因となります。
これらの問題を解決するため、エムズアソシエイツでは外壁側のボルトの切り欠き穴に断熱材としてのウレタン材を充填します。
この処理により、ボルトを通して外部からの熱が伝わるのを防ぎ、結露の発生リスクを低減します。
さらに、貫通部分には気密テープを貼り、空気の漏れを徹底的に防ぎます。
これらの細かな対策は、UA値などの数値には直接反映されませんが、より高い断熱・気密性能を実現するためには不可欠な工程です。
結露を防ぐ!エムズアソシエイツ独自の「壁層構造」
エムズアソシエイツでは、壁や天井の断熱材として、高性能グラスウールを使用しています。
この高性能グラスウールは、通常のグラスウールよりも細い繊維で作られているため、密度が高く、たくさんの空気を含むことができ、断熱性能に優れています。
しかし、どんなに高性能な断熱材でも、「湿気」は大敵です。
湿気が壁内に入り込むと、断熱材の性能が低下するだけでなく、「壁内結露」を引き起こし、カビや木材の腐食など、住まいの耐久性にも悪影響を及ぼします。
そこで、エムズアソシエイツでは、湿気を通さない「防湿気密シート」と、湿気は通すが水は通さない「透湿防水シート」を組み合わせた、独自の「壁層構造」を採用しています。
湿気の侵入と排出をコントロールする「壁層構造」
エムズアソシエイツの「壁層構造」は、以下の部材で構成されています。
室内側:
- 防湿気密シート: 室内からの湿気を防ぐ
- 高性能グラスウール: 断熱の主役
外壁側:
- 耐力面材: 湿気は通すが、水は通さない
- 透湿防水シート: 湿気は通し、水を防ぐ
- 通気層: 湿気を効果的に排出する
- 外壁材: 雨風から家を守る
この構造により、室内からの湿気は「防湿気密シート」でブロックし、壁内への侵入を防ぎます。
さらに、防湿気密シートの繋ぎ目や、貫通ボルトの穴、コンセントボックス周りなど、わずかな隙間も、気密テープや専用部材でしっかり塞ぎ、湿気の侵入を徹底的に防ぎます。
そして、万が一、湿気が壁内に入り込んでしまった場合でも、「透湿防水シート」と「耐力面材」が、湿気を外に排出します。
「透湿防水シート」は、水は通さないのに、湿気は通す、特殊なシートです。
このシートと、外壁との間に設けた「通気層」の空気の流れによって、壁内の湿気をスムーズに外へ逃がし、結露の発生を抑えます。
このように、エムズアソシエイツの「壁層構造」は、湿気の「侵入」と「排出」をうまくコントロールすることで、壁内結露を防ぎ、住まいの快適性と耐久性を高めています。
岐阜の夏特有の夏型結露も防ぐ、高機能な「防湿気密シート」
岐阜の夏は、全国的に見ても高温多湿で、特に「夏型結露」が発生しやすい地域です。
「夏型結露」とは、高温多湿な外気の影響で、外壁側ではなく、室内側の壁内で発生する結露のことです。
一般的な気密シートは、湿気を通さないため、夏型結露が発生すると、室内側に湿気が溜まってしまいます。
しかし、エムズアソシエイツでは、この「夏型結露」対策として、高機能な「防湿気密シート(VCLスマート)」を採用しています。
この「防湿気密シート(VCLスマート)」は、通常時は湿気を通しませんが、湿度が高くなると、湿気を室内側に排出する機能を備えています。
この高機能なシートにより、夏型結露のリスクも大幅に軽減できます。
シミュレーションで実証!「夏型結露」発生リスクは極めて低い
では、この「壁層構造」と「防湿気密シート(VCLスマート)」が、実際にどれくらい「夏型結露」を防げるのか?
それを検証するために行った、シミュレーション結果のグラフをご覧ください。
- 一般的な防湿気密シート
- エムズアソシエイツ採用の「防湿気密シート(VCLスマート)」
グラフの見方を簡単に説明しますね。
- 赤色の線が「露点温度」:空気が冷やされて水滴になる温度です。
- 青色の線が「壁内の湿度」:空気中の水蒸気がどれくらいかを示しています。
この2本の線が近いほど、結露が発生しやすくなります。
左のグラフは、「一般的な防湿気密シート」を使った場合のシミュレーション結果です。
赤色の「露点温度」と青色の「湿度」の線が、室内側で重なっています。
これは、「結露が発生する可能性が高い」ことを示しています。
一方、右のグラフは、エムズアソシエイツが採用する「防湿気密シート(VCLスマート)」を使った場合のシミュレーション結果です。
赤色と青色の線が、しっかりと離れているのが分かりますね。
これは、「結露の発生リスクが極めて低い」ことを示しています。
つまり、エムズアソシエイツの「壁層構造」と高機能な「防湿気密シート」によって、岐阜の厳しい夏でも、壁内結露のリスクを最小限に抑え、快適に過ごせることが、シミュレーションでも実証されたのです。
窓の弱点を克服!「樹脂サッシ+樹脂スペーサー+アルゴンガス」
窓は、家の中で最も熱が出入りする場所です。つまり、窓の断熱性能を高めることが、住まい全体の断熱性能アップに直結します。
エムズアソシエイツでは、熱を通しやすいアルミやガラスの弱点を克服する、「樹脂サッシ」+「樹脂スペーサー」+「アルゴンガス」の組み合わせを標準採用し、窓の断熱性能を徹底的に高めています。
熱を伝えにくい「樹脂」の力
一般的なアルミサッシは、熱を伝えやすいという欠点があります。
そこで、エムズアソシエイツでは、熱伝導率がアルミの約1/1000という、非常に熱を伝えにくい「樹脂」を使用した、樹脂サッシ(YKK AP社製 APW330)を採用しています。
この樹脂サッシによって、窓枠からの熱の出入りを大幅に抑え、断熱性能を高めています。
窓ガラスの断熱性能を高める3つの工夫
さらに、エムズアソシエイツでは、窓ガラスにも徹底的にこだわっています。
- 省エネ建材等級は4つ星
- サッシ断面
- 「Low-E複層ガラス」で断熱&遮熱:
2枚のガラスの間に特殊な金属膜(Low-E膜)をコーティングした「Low-E複層ガラス」を採用。この金属膜が、断熱性能と遮熱性能を大きく向上させます。 - 「樹脂スペーサー」で結露を防ぐ:
2枚のガラスの間を仕切る部材(スペーサー)にも、熱を伝えにくい「樹脂」を使用。これにより、従来のアルミスペーサーと比べて、ガラス端部の熱の移動を抑え、結露の発生を抑制します。 - 「アルゴンガス」で断熱性能アップ:
2枚のガラスの間には、空気よりも熱を伝えにくい「アルゴンガス」を封入。このアルゴンガスが、窓ガラス全体の断熱性能をさらに高めています。
岐阜の日差しを味方につける!東西南北で異なるガラスの使い分け
さらに、エムズアソシエイツでは、東西南北の方角によって、窓ガラスの種類を使い分けています。
岐阜市は全国的に見ても日照時間が長く、2019年のデータでは、47都道府県庁所在地のうち3位の2,196時間で、全国でも上位に位置しています。
この豊富な日差しを最大限に活かすため、冬に日射熱を多く取り入れたい南面と北面の窓には、「日射取得型」のLow-E複層ガラスを採用しています。
一方、夏に日射熱を遮りたい東西面の窓には、「断熱タイプ」のLow-E複層ガラスを採用しています。
将来の照明変更も安心!「小屋裏気密・断熱施工」
一般的な住宅では、天井面で気密・断熱を取る工法が採用されています。
しかし、この工法では、将来、照明器具を変更したり、増設したりする際に、天井裏の気密層を破損してしまうリスクがあります。
気密層が破損すると、そこから空気が漏れ、断熱性能や気密性能が低下してしまいます。
また、天井面に穴を開けることは、断熱材を取り除くことにもなり、断熱欠損の原因にもなります。
これらの問題を解決するため、エムズアソシエイツでは、天井面ではなく、小屋裏の構造用合板で気密・断熱処理を行う「小屋裏気密・断熱施工」を採用しています。
この「小屋裏気密・断熱施工」のメリットは、将来、照明器具の変更や増設をする際に、気密層を傷つけることなく、何度でも天井面に穴を開けられることです。
また、断熱欠損の心配もありません。
具体的には、まず、構造用合板の継ぎ目を、気密テープで丁寧に塞ぐことで、小屋裏を気密層とします。
次に、小屋裏の床面(構造用合板の上)に、高性能グラスウール断熱材を、隙間なく敷き詰めます。
エムズアソシエイツでは、200mm + 105mm = 合計305mmもの厚さの断熱材を使用し、屋根からの熱の侵入を徹底的に防ぎます。
さらに、湿気対策として、気密テープを適切に使い分け、木部にはテープの剥がれ防止処理も施し、長期にわたって気密性を維持しています。
「高断熱だけ」では不十分!断熱と気密の関係性
断熱性能を最大限に引き出し、快適な住環境を実現するためには、「断熱」だけでなく「気密」も非常に重要です。
どんなに高性能な断熱材を使用しても、家に隙間があれば、そこから熱が出入りしてしまい、断熱効果は半減してしまいます。
断熱は、家の外壁を高性能なダウンジャケットで包み込むようなイメージです。
気密は、そのダウンジャケットのファスナーをしっかり閉めるようなイメージです。
高気密高断熱住宅とは、断熱性能と気密性能の両方に優れた、「高性能なダウンジャケットを、ファスナーをしっかり閉めた状態で着ているような家」です。
エムズアソシエイツでは、これまで紹介してきたような、独自の技術で、高い気密性と断熱性を確保しています。
失敗しない断熱工法の選び方:2つの確認ポイント
断熱工法を選ぶ際には、「住宅の種類」と「総合的な視点」の2つのポイントを確認することが大切です。
ここでは、それぞれのポイントについて、具体的に見ていきましょう。
住宅の種類で選ぶ:木造住宅の場合
木造住宅の断熱工法は、主に「充填断熱」と「外張り断熱」の2つです。
リフォームにも最適!「充填断熱」が適したケース
充填断熱は、新築だけでなく、既存住宅のリフォームにも適しています。
特に、外壁を解体せずに断熱改修を行いたい場合や、外観デザインを大きく変えたくない場合に有効です。
また、外張り断熱と比べて初期費用を抑えたい場合にも適しています。
ただし、断熱性能や気密性能を重視する場合は、外張り断熱や、エムズアソシエイツが提供するような、付加断熱などの、より高性能な工法も検討してみましょう。
こんな方にオススメ!「外張り断熱」が適したケース
これらの特徴から、外張り断熱は、以下のような、特に性能を重視する方におすすめです。
- 断熱性・気密性をとことん追求したい!
- 寒冷地など、冬の寒さが厳しい地域に住んでいる
- 結露対策をしっかりしたい
- 初期費用は高くても、光熱費を抑えて、長い目で見てお得に暮らしたい
ただし、外張り断熱工法は、施工に高い技術が求められるため、信頼できる施工業者を選ぶことが大切です。
どちらの工法を選ぶかは、予算、求める性能、デザインの好みなどを総合的に判断しましょう。
住宅の種類で選ぶ:マンション・RC住宅の場合
マンションやRC住宅では、「外張り断熱」が採用されることが多いです。
これは、外壁を共有する構造上、外張り断熱の方が施工しやすいためです。
ただし、マンションの場合は管理規約で工法が制限されている場合もあるため、事前に確認が必要です。
また、「内断熱」を選ぶ場合は、部屋が狭くなる可能性があることを考慮しましょう。
総合的な視点で選ぶ:性能・費用・健康への影響など
断熱工法を選ぶ際には、断熱性能だけでなく、費用、耐久性、メンテナンス性、健康への影響なども考慮する必要があります。
- 初期費用と光熱費のバランス:
外張り断熱は充填断熱よりも初期費用が高くなります。初期費用だけでなく、ランニングコストも含めた、総合的な視点で判断しましょう。 - 断熱材の耐久年数とメンテナンス:
断熱材の種類によって、耐久年数や必要なメンテナンスが異なります。 - アレルギーやシックハウス症候群への対策:
化学物質の使用を抑えた、自然素材の断熱材を選ぶなどの対策があります。
これらの点を総合的に検討し、ご自身の状況に最適な断熱工法を選ぶことが、後悔しない家づくりのポイントです。
まとめ:エムズアソシエイツ独自の断熱技術、ぜひご体感ください!
断熱工法には、充填断熱と外張り断熱の2つが主にあり、それぞれメリット・デメリットがあることを説明してきました。
さらに、基礎断熱や付加断熱といった選択肢もあり、断熱性能を高めるためには、「住宅の種類」「求める性能」「予算」といった、総合的な視点で選ぶことが重要です。
エムズアソシエイツでは、「打ち込み式基礎断熱」や「付加断熱(ダブル断熱)」、「壁層構造」など、長年の経験から培ってきた6つの独自技術で、高性能な高断熱・高気密住宅を実現しています。
特に、「夏型結露」対策など、岐阜県の気候特性を熟知した対策も実施しています。
高断熱・高気密な住まいづくりにご興味を持たれた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
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