ダクトレス熱交換型第一種換気
こんばんは。佐野です。
今日は久しぶりの長雨でした。沖縄や奄美地方はすでに梅雨入りしたとかでその影響もあるのでしょうかね。
今年の夏（最近は毎年かな。。。）は暑くなる予報が出ていますが異常気象にならない事を願います。
さて、今日はエムズで標準ご案内しているダクトレス熱交換型第一種換気について書きます。
法律で家の中を24時間換気するという事が義務付けられていますので、いずれかの方法で換気する事が必要です。
この法律は2003年から施行されていますが、施行当時は業界がざわついたのを記憶しています。
当時はクロスや床材を張る接着材の規制がゆるく、シックハウス症候群という疾患を患う方が増えた事もあり、化学物質を換気により排出する事が重要となっていました。
そこから約20年が経過し、接着剤の規制も厳しくなった事と自然素材の活用が促進されたため本来の目的での換気は必要なくなってきつつありますが（特にエムズでは）、コロナ以降はまた換気の重要性に着目されていますね。
前置きが長くなりましたが、まず「ダクトレス」について解説します。
「ダクト式」の方が主流ですが、ダクト式は通常換気扇の本体は天井面に設置され、天井裏のダクトと呼ばれる配管を使って、外へ汚染空気を排出します。
一方でダクトレスタイプは上の写真のように壁面に取りつきます。
メリットとしてはメンテナンス（掃除）が楽な事と、取替えが簡単な所にあります。
ダクト式はダクト（配管）内の掃除がほぼ出来ない構造となっていたり、ダクト交換も大掛かりになりがちです。
実際にはフィルターもついていますので、フィルター掃除が出来ていれば汚れるリスクはほとんどありませんがそれでもデメリットにはなっています。
続いて「熱交換」についての解説です。
エムズのような気密の高い住宅で換気扇だけ回しても圧力の関係で外へ中々空気が排出されません。
外から空気を取り入れて、取り入れた空気の量だけ外へ排出するという流れを作らないと換気が出来ません。
なので、寒い冬でも外から空気を取り入れないといけません。
上の写真で注目が、
こんな条件の場合-5℃の空気が入ってきてしまうとかなり家の中は寒くなっていまいますが、エムズ標準の換気扇は熱交換という機能がついていますので、、、
なんと≒18℃になって給気されます。
熱交換は機械の中に入っているセラミック素子により行われています。
セラミックは蓄熱する性能が高く、室温でこの素子が温められると蓄熱をします。外から取り入れた空気はこのセラミック素子内を通過するのですが、通過する時に冷たい空気が温められる仕組みになっています。意外と原始的な仕組みですが高性能なのです。
熱交換する事で冷暖房費を抑える事が可能になっています。
最後に「第一種換気」について解説します。
第一種換気は換気扇で給気と排気を行うシステムになります。給気と排気は60～80秒ごとに切り替わって運転されています。
排気運転している間は先ほどのセラミック素子に蓄熱される仕組みになっています。
実は今まで標準で使っていたメーカーのものがウクライナで作っていたようで、戦争になってしまったため日本での販売が中止する事が決定されました。（世界販売している商品で、他国では販売継続しているためメンテナンスや部品供給は今後も出来るとの事ですので、すでに設置が完了しているOB様におかれましてはご安心下さい）
こんなところでも戦争の影響が。。。
それに伴い今後はメーカーを変更する形になりますが、同じ性能のものが供給できる目途がたちましたので、今後もダクトレス熱交換型第一種換気を標準とさせて頂きます。
その他の換気にされたい方はぜひご相談下さい。
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