窓の結露対策
こんにちは 松原です
あったかくなってきたと思ったら、また寒さがもどりましたね。
モデルハウスと事務所内に居る限りは、寒くなっても室温の変化はあまりないので
困らないのですが、外に出ると 「さぶっ」 ってなりますね。
寒くなると、家の中で話題になるのが、窓の「結露」
これはいやですね~
窓の下の窓台や壁にも水がしたたり、見えない壁内ではカビの発生も・・・・
エムズで3~4年前に標準採用していた、アルミ樹脂の複合サッシ(APW310)
でアルミスペーサーの仕様では、まれに結露の報告もありました。
窓ガラスの部分の下のほうだけに結露が見られます。(当時の現地確認写真)
うっすらとですが、アルミスペーサーに沿って結露がついております。いやですね~
北側の寝室のみに、過去2件のお住まいで結露が報告されました。
まだ、外側だけはアルミで、ガラスとガラスの間にスペースを確保する「スペーサー」もアルミ
が標準仕様となっていたため、外の冷気がサッシ外側のアルミ部分からスペーサーのアルミ部分
へ伝わり、アルミスペーサーに近いガラスの部分だけが冷やされ、結露するという結果に。
仕組みは理解できましたが、当時はコスト面やメーカーさんの仕様にもなかったでこれが限界!
ほんのうっすら程度の結露が、真冬の一時期だけに発生するもので、生活に支障をきたすわけ
ではなかったのですが、非常にもやもやしていた記憶があります。
そんなことを経験して、2.3年ほど前から総樹脂サッシに標準仕様をグレードアップ。
(APW330へ)
そして、1.5~2年前くらいでしょうか、ガラスのスペーサーも樹脂タイプが登場!
待ってましたとばかりに、スペーサーも樹脂タイプへ標準仕様をすぐさま変更しました。
(ただし、準防火地域の延焼ラインにかかる箇所では、樹脂スペーサーは使用できません)
それからは、未だ結露の報告はいまのところありません。
結露のしくみが分かれば、解決策は単純ですね。
アルミという熱伝導率の高い素材自体を使わないことです。
相対湿度50%で露点温度が9.3℃ ということは、
相対湿度が50%以上の部屋で9.3℃を下回れば、必ず結露するということになります。
真冬でも、寝室の狭い空間等で人が3~4人寝ていれば、湿度が50%以上いくことは十分
考えられます。
加湿器なんか使えばあっという間ですね。
エムズのお住まいでは、普通に暮らしていて、部屋の温度が9.3度を下回ることは
ほぼないと思います。
しかし、ガラスのスペーサーという細部にまで気を使わないと、本当の意味での
高性能住宅は実現しないというのが厳しい現実だと思います。
性能値だけを追い求めても、実際の暮らしに寄り添った性能でなければ意味がありません。
例えば、壁や天井(屋根)だけ断熱はとてもよいのに、窓の性能はイマイチ
なんてことがあれば熱は窓から外へ逃げてしまいますので、設計の性能値は高いのに、
なんだかイマイチ暖かくないなんてことがあり得ます。
計算上は、どこか一部だけでも性能を強化すれば、ある程度は表示の性能値はあがります。
ただ、それは暮らしに目を向けた性能ではありませんよね。
全体のバランスを考えながら、詳細にも気を使う。というのが、正しい方法なのだと、
今まで高気密高断熱のお住まいを50棟以上建てさせていただきわかってきました。
窓を樹脂にしたら、当然のようにスペーサーも樹脂にしないと、せっかく樹脂窓を使う意味が
半減してしまいますからね。
(ただ、準防火地域には樹脂は火に弱いため、法的に使用が認められませんのでご了承を)
これからも、暮らしに沿った高性能住宅をご提供していきたいと思います。
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