住宅性能の数値の重要性 と 住んでからのランニングコスト
こんにちは 松原です。
本日は、住宅性能の数値の話をしたいと思います。
最近チマタでは、高気密高断熱という言葉が当たり前に使われるようになりました。
高気密高断熱の意識が浸透して、全体の住宅性能が向上することはよいことです。
しかし、高気密高断熱といっても、どこからが高気密なのか?高断熱なのか?
の基準をしっかりと把握しておかないと、
「高気密高断熱だから安心です!」の言葉で納得してしまうと、住んでから
それほど快適ではない!?という事態になりかねません。
車で考えると
「この車の燃費はよいですよ!」と言われても、どのくらの燃費なのか
数値で確認するのが常識です。
リッター何キロ走るのか?
今だと JC08モード の燃費性能(km/L)を確認するはずですよね。
家の断熱と気密の性能も、数値がきちんとあります。
例えば断熱性を示す数値
外皮性能 UA値
屋根・天井や壁、窓等の外気に直接触れる面の性能を示すもの。
分かり易く言えば、熱をどれだけ通すのか?を示します。
ですから、数値が小さいほうが熱を通しにくい⇒すなわち断熱性能がよい
ということになります。
以下の表は、次世代省エネ基準の数値
いわゆる「長期優良住宅」の認定が取得できる数値です。
岐阜市は、6地域なので、UA値=0.87 以下であればOK
なのですが、正直、次世代省エネ基準の数値は、それほど良くありません。
続いて以下の表は、HEAT20 「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」
が示す基準の一覧表。
こちらの数値を目指すのがよいと考えています。
岐阜は6地域ですので、
G1グレードでは 東北エリアの次世代省エネ基準レベル UA値=0.56以下
G2グレードを 北海道の次世代省エネ基準レベル UA値=0.46以下
(H28年省エネ基準 0.87 よりも格段に性能向上が必要です)
このくらいの性能が保持できれば、
毎日が快適に暮らすことができる可能性が高くなるという基準です。
また、吹き抜けやリビング階段を希望する場合には、最低でもG1レベルには
性能を向上させたほうがよいと思います。
ちなみに エムズでは最近の施工事例でいうと
UA値=0.3(二重断熱) ~ 0.45(一重断熱)
といった値が多いですね。(一部の計算事例)
ほぼ全てにおいて、エムズのお住まいは G2基準をクリアしています。
ということは、そのまま北海道へ持ってい行ってもH28年省エネ基準は
全てクリアできるということです。
こうして、数値を見てみると、なんとなくイメージがわくのでは
ないでしょうか?
ただ単に「高気密高断熱だから快適です!」
にはくれぐれも気を付けてください。
しかし、数値でもなかなか車の燃費のようにイメージがつかないという方のために
室内温度に換算しての表が以下
冬場に、部屋の最低の体感温度が、
G1=10℃を下回らない
G2=13℃を下回らない 3℃のちがいって大きいですね。
もっと分かり易い資料として、当社で建てたお住まいの温度実測データ
一月の寒い時期のデータです。
しかも、エアコンも何も一切使っていない、
無暖房状態での室温。
1/16 早朝は、外気温が氷点下を下回りましたが、室内温度は12.5℃を保持
日中は、パッシブ設計の効果により、太陽熱を最大限利用して、24℃にまでいきました。
それから太陽が沈んだ夕刻になっても、18.5℃を保持しています。
こういった温度データを見ると、さらに分かり易いですよね。
(このお住まいに実際に住まれている方のブログはこちらから)
加えて、省エネ性能
次世代省エネ基準(長期優良)と比べて
G1= 約30% 削減
G2= 約50%も 削減 されます。
生涯支払う光熱費の電気代が半額になるって、すごいことですよね。
電気代の支払いは、おそらくづっと続きますからね。
この辺りのお話は先回のブログでもアップしてますので、是非読んでみてください。
もうひとつ大切なこと。
家の隙間の面積を数値で表すことができる
C値(隙間相当面積 ㎝2/㎡)
いくら断熱をよくしても、すき間まるけでは、冬は寒い 夏は湿気がはいってくる
ということになりかねません。
断熱性能を向上させると同時に、すき間のない家にしなければ意味がありません。
残念ながら、日本ではC値の基準がとってもあいまい(あってないようなもの)
次世代省エネ基準で C値=5㎝2/㎡ (北海道は 2㎝2/㎡)
簡単にいうと、C値=5㎝2/㎡の場合には
家の中を一歩歩くたび(床1㎡)に、5㎝2の隙間があるということ。
床面積がコンパクトな 100㎡(30坪)のお住まいでは、
家全体の総合計では、500㎝2 の隙間があるということになります。
たて 約22センチ × よこ約22㎝ の隙間になります。
これではエアコンのききもよくなりませんし、熱が出入りしてしまいます。
エムズでは全棟実測して、C値を出していきますが、
最近の実測値では C値=0.3~0.4 とう数字がほとんど。
C値=0.3㎝2/㎡ というのは
先述と同様、床面積が100㎡(30坪)の家の場合
一歩歩くごとに、0.3㎝2 の隙間があるということ。
家全体の隙間を合計しても、30㎝2 のすき間しかない
たて 約5.4㎝ × よこ5.4㎝ 程度の隙間になります。
次世代省エネ基準と比較すると、約 1/17 の隙間しかない
ということになります。
C値は、最低でも 0.7㎝/㎡ 以下にしていきたいですね。
加えて、住宅性能をきちんと考えることは
一生涯のランニングコストに必ずよい影響をもたらします。
エネルギーコストもそうですが、メンテナンス性を考えた素材。
例えば、外壁や内装の材料。
きちんとメンテナンスしていけば、長持ちする素材を厳選し
エネルギーを消費しなくても、快適に過ごせる住まい。
経済的なメリットももちろんですが、他にも付加価値として
お金では買えないものがたくさんついてきます。
1. きれいになれる 美容によい(寒いと腸内細菌が不活性化)
2. 起きるのが楽
3. 薄着でよい、肩こりが軽減、イライラしない
4. エアコンに頼らない
5. 寒い暑いがないので、家事が楽になった(行動しやすい)
6. 暑い寒いのストレスが減った
7. 医療費が削減=子供を病院につれていく時間が減る
などなど。
エムズではバルコニーもあまり作りません。
環境や暮らしの中でどうしても必要な場合はもちろんつくります。
ただ、布団を干すためにだけだったら、布団を干す専用の部材だけつければ
よいわけで、一生メンテナンス費用がかかり、掃除が大変なバルコニーは
必要ないお住まいにはつけていません。
バルコニーって付くのが当たりまえ?
と思っている方が多くお見えですが、本当に必要なのかをまずは考えてみてください。
そうした考えが、ランニングコストの削減につながったりします。
—–株式会社エムズアソシエイツは、注文住宅 高気密高断熱の専門工務店 です。—–
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