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新築注文住宅では予算がオーバー?──「中古(実家)+リノベ」という賢い選択肢

近年、物価高や建築資材の上昇、人件費の上昇などにより、新築注文住宅の価格は右肩上がり。

理想の住まいを新築で手に入れようと考えたものの、「予想以上に予算オーバーになってしまった……」という声も多く聞かれます。

そんな中、注目を集めているのが「中古住宅+リノベーション」という選択肢です。

では、なぜこの方法が注目を集めているのでしょうか?


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松原 保嗣

岐阜市拠点の株式会社エムズアソシエイツ代表取締役。20年以上、注文住宅の設計施工に携わり、高気密・高断熱住宅やパッシブデザインを取り入れた設計を通して、圧倒的な快適住空間を提供。自社ブログや年間100回以上のセミナー登壇を通じ、延べ500名以上の施主の家づくりを支援し、施主啓発にも努める。 保有資格: 日本エネルギーパス診断士、省エネ建築診断士、気密測定技能者、地盤インスペクター、福祉住環境コーディネーター2級、福祉用具専門相談員

1. 物件が安価に手に入る=初期投資を抑えられる


中古住宅は、新築に比べて物件価格が大幅に安くなっているケースが多くあります。

築年数や立地、建物の状態にもよりますが、同じエリアであっても新築の半額以下で手に入ることも珍しくありません。

築年数が古い場合には、土地だけの金額で購入できる場合も多くあります。

また、使われない実家をお持ちの方は、実家リノベという選択肢があります。

親御さんが住んでいた実家となれば、ほとんどの場合は無償で手に入れることができるのではないでしょうか。

こうしたことにより、総合コストを大きく圧縮できます。


2. リノベーションで「必要な部分だけ」に投資できる


新築注文住宅は「すべてが新しい」ことが魅力ですが、それは裏を返せば「すべてにお金をかける必要がある」ということでもあります。

一方でリノベーションなら、「間取り変更」「水回りの更新」「内装デザインの刷新」など、必要な部分だけに絞ってお金を使うことができます。

これにより、限られた予算内でも、自分好みの空間をオーダーで実現することが可能です。

例えばですが、外装はそのままで、断熱性能の向上(=快適な住み心地)や水回りと内装だけに絞っていけば、かなりお値打ちで新築並みの住み心地を手に入れることが可能です。

中古住宅でも、外観を気にしなければ、新築並みの断熱性能や住み心地、便利な家事導線や快適な暮らしが、コストを抑えながら実現可能です。

 


3. 固定資産税も抑えられる可能性あり

新築住宅は全て新品なので、固定資産税が高く設定される傾向にあります。

それに対して中古住宅は、毎年減価償却され建物価値はの評価は下落していくので、固定資産税負担も軽減されるというメリットがあります。

木造の家屋であれば、予定耐用年数は22年となっているので、22年経過した建物の税額評価上の資産価値はほぼゼロになります。

そこから手を加えた分は、厳密に言えば固定資産税の増額対象になりますが、新築と比べれば圧倒的に負担は軽減される傾向にあります。

長期的なランニングコストという視点では大きなポイントです。


4. 人気エリアにも手が届く

新築注文住宅を建てる場合は、更地の土地を探す必要があり、人気エリアの土地は高額になってきます。

人気エリアでは土地自体の価格が高いため手が出しにくいのが現状です。

しかし中古物件であれば、駅近や利便性の高いエリアでも手が届く可能性が出てきます。

立地を妥協したくない方にとっても、「中古+リノベ」は大変有効な手段です。


まとめ:理想と現実のバランスをとる賢い方法

全てが新しい新築は理想的ではあります。

しかし、無理をして新築を建てたはいいけれど、毎年の生活が苦しくなっては本末転倒です。

予算に応じて「新築にこだわらない」という柔軟な発想を持ち、「中古住宅(実家)+リノベ」という選択肢も視野に入れると、理想に近い住まいを、現実的な予算内で手に入れることが実現可能になります。

住まいの役目は「快適に暮らせること」

最優先させるべきことは、家族皆が快適に生活できる断熱性能の確保です。そして理想的な間取りや内装を実現していくこと。

外側は、将来的に予算が出来てからでも工事は可能です。

リノベーションと中古住宅の価格メリットを活かして、予算価格を抑えながら自分たちだけのこだわり空間をつくってみてはいかがでしょうか?

 

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